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設計事務所とは?知っておきたい5つのポイント

  • 執筆者の写真: 将士 飴本
    将士 飴本
  • 7月31日
  • 読了時間: 7分

更新日:8月1日

設計事務所とは?知っておきたい5つのポイント

目次

1: 設計事務所とは?その基本を理解しよう

設計事務所とは?その基本を理解しよう

1-1: 設計事務所の定義と役割とは

設計事務所とは、建築・空間デザインの専門家(設計士・建築士)が在籍し、建物の設計や図面作成、プロジェクトマネジメントを専門的に行う組織や法人を指します。住宅、店舗、オフィス、公共建築まで、顧客の要望・用途・予算・法規を踏まえ、最適な空間を創造・実現するのが主な役割です。


【表1】設計事務所の基本役割

主な役割

詳細

建築設計

建物全体のプランニング、意匠・構造設計

図面作成

基本設計・実施設計・詳細図など多様な図面制作

法規対応

建築基準法や条例への適合確認・申請手続き

プロジェクト管理

工事期間中の監理・進行管理

クライアント対応

要望ヒアリング・提案・打合せ・契約



1-2: 設計事務所と建築事務所の違い

  • 設計事務所は「建物を設計するプロ集団」=デザインやプランニング、構造設計、申請代行など設計業務がメイン。

  • 建築事務所は「建築士資格を持つ事務所」全般の総称で、設計事務所も建築事務所の一種ですが、より広義。

  • ゼネコン(総合建設業者)は設計+施工管理がセットなのに対し、設計事務所は設計を独立して請け負う立場です。



1-3: 設計事務所の種類と特徴

設計事務所には規模・専門分野・運営形態でさまざまなタイプがあります。


【表2】主な設計事務所のタイプと特徴

種類

特徴

一級建築士事務所

戸建て・中高層・公共建築など幅広く対応

二級建築士事務所

木造住宅や小規模店舗など比較的狭い範囲で専門性が高い

アトリエ系設計事務所

独自性・デザイン性重視。個人経営や小規模が多い

大手総合設計事務所

商業施設・高層ビルなど大型案件が中心

構造/設備設計事務所

意匠設計と組み、専門性の高い分野で活躍



2: 設計事務所における仕事内容

設計事務所における仕事内容

2-1: 設計事務所の業務内容と流れ

  • 初回ヒアリング・現地調査→企画・プレゼン→基本設計→実施設計→確認申請→工事監理→竣工・引渡しの流れが一般的。

  • プロジェクトごとにクライアントとの打ち合わせ・修正・監理業務が発生し、建築士はデザイン力だけでなく「調整力・提案力」も必須。


【表3】設計事務所の仕事の流れ

フェーズ

主な内容

企画・提案

要望ヒアリング、敷地調査、初期プラン

基本設計

ラフプラン作成、概算見積

実施設計

詳細図作成、構造・設備設計

許認可・申請

各種法規チェック・申請書類作成

工事監理

工事進行・品質管理・現場立会い

竣工・引き渡し

最終確認、アフターケア案内



2-2: 設計に必要なスキルと資格

  • 一級建築士・二級建築士・木造建築士など国家資格が必要な業務が多い。

  • 建築法規やCAD/BIMの技術、コミュニケーション力、スケジュール管理力、コスト意識も必須。

  • 独立を目指すなら経営知識や営業力も重要。



2-3: 設計事務所でのキャリアパスと転職事情

  • アトリエ系・中小事務所→大手事務所→独立やゼネコン転職など多様なキャリア形成が可能。

  • 若手のうちから「実務経験」「コンペ挑戦」「資格取得」で差がつきやすい。

  • 専門性を高めると、住宅・商業施設・リノベ・構造/設備専門など進路の幅が広がる。



3: 設計事務所の将来性と業界動向

設計事務所の将来性と業界動向

3-1: 設計業界の市場動向と求人状況

  • 建築市場は近年「省エネ住宅」「リノベーション」「都市再生」など新たな需要が増大。特にZEH(ゼロエネルギー住宅)や耐震改修、空き家活用プロジェクトなど、設計事務所への依頼領域が拡大しています。

  • 一方で人口減少による新築着工数の減少も進行中。大都市圏やリノベ市場、公共建築など分野ごとに需要の強弱が分かれる時代です。

  • 求人動向では「設計士不足」と「即戦力志向」が強まっており、資格と経験のある人材は全国的に引く手あまた。CAD/BIMスキルや省エネ設計の知識を持つ設計士は特に評価されています。



3-2: 設計事務所のメリットとデメリット

メリット

  • 自由度の高い設計・クリエイティブな仕事ができる

  • クライアントの理想や夢を形にできる「やりがい」がある

  • 小規模ならではのアットホームな雰囲気や裁量権も大きい

  • 公共建築・大型案件など「社会的意義のある仕事」にも関われる

デメリット

  • 繁忙期は残業・休日出勤が多くなりやすい

  • クライアント対応・現場監理など「ストレス・責任」も大きい

  • 業界全体として報酬水準が突出して高いわけではない

  • 小規模事務所だと社会保険や福利厚生が限定的な場合も



3-3: アトリエ事務所とゼネコンの違い

  • アトリエ事務所は“個人または少人数”で独自性・デザイン性を追求する設計集団。住宅や店舗、個性的な建物を多く手がけ、クライアントとの距離が近い。

  • ゼネコン(総合建設業者)は「設計・施工一括請負」が基本。設計部門も持つが、現場管理や工程・コスト管理などマネジメント業務が多い。組織規模が大きく福利厚生が充実しているのも特徴。

  • キャリア形成や働き方、得意分野・仕事の進め方が大きく異なります。



4: 設計事務所の仕事の流れ

設計事務所の仕事の流れ

4-1: プロジェクト進行のステップ

  1. クライアントからの依頼・ヒアリング 希望や条件、敷地情報の確認

  2. 企画・基本プランニング 現地調査・コンセプト立案・基本設計

  3. プレゼンテーション・修正作業 プラン提示とフィードバックを繰り返しベスト案を決定

  4. 実施設計・詳細図作成 構造・設備・仕上げなどを図面化し、施工業者へ伝達できる資料を作成

  5. 確認申請等の手続き 建築基準法・各種法令への適合確認と官公庁への提出

  6. 工事監理 着工後、現場管理・品質チェック・工程管理を担い、図面通りに建築されているかを確認

  7. 竣工・引渡し・アフターフォロー 完成後の最終確認、クライアントへの説明・鍵の引き渡し、メンテナンス案内



4-2: クライアントとのヒアリングと契約

  • 要望のヒアリングは「どんな暮らしがしたいか」「将来の家族構成」「予算」「こだわり」など多岐に渡ります。

  • 提案・見積もりがまとまった段階で設計契約を締結し、設計料や業務範囲、スケジュールを明文化。

  • 信頼関係を築くため、コミュニケーション・情報共有の徹底が重要です。



4-3: 基本設計から竣工までのプロセス

  • 基本設計段階で「配置計画・ゾーニング・法規チェック・概算工事費算出」

  • 実施設計では「詳細な構造・設備・仕上げ・仕様」まで落とし込み、建築確認申請・工事発注・現場監理

  • 図面や現場状況で変更が発生した場合も柔軟に対応・調整



5: 設計事務所で働く際の注意点

設計事務所で働く際の注意点

5-1: ワークライフバランスと業務負担

  • 小規模事務所ほど「担当案件が多く、繁忙期は休日出勤や残業が発生しやすい」

  • タイムマネジメント力・自己管理が求められる

  • 働き方改革の進展で、フレックスタイムやリモートワーク導入事例も徐々に増加中



5-2: 設計士や建築家としての進路選択

  • 設計事務所で経験を積んで独立開業を目指す人も多い

  • ゼネコン・ハウスメーカー・インテリア会社への転職も可能

  • 専門分野(構造設計・設備設計・インテリア設計など)を磨くことでキャリアの幅が広がる



5-3: フリーランスと独立の意味

  • フリーランスや独立開業は「自由度」「クリエイティビティの発揮」「仕事の裁量」が増す一方で、「営業力」「資金管理」「全責任を負う」難しさもある

  • 実績・信頼の蓄積、ネットワーク構築が大切

  • 近年は「SNSやマッチングサービスを活用した受注・集客」も一般的に



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