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家づくりの判断材料を第三者目線で確認

家づくりの不安を、2つの視点でチェック

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ハウスメーカー売上ランキング2026|順位は4つあり、全部違います

2025年5月24日
読了時間: 19分

更新日:8月23日

更新日:2026年08月23日

ハウスメーカー売上ランキング2026|順位は4つあり、全部違います

「ハウスメーカー売上ランキング」を調べると、大和ハウス工業が1位という記事が並びます。

その数字は正しいのですが、注文住宅を検討している人にとっては、ほとんど使えません。

理由は単純です。連結売上高には賃貸住宅も商業施設も海外事業も入っているからです。

この記事では、各社のIR資料から4つのランキングを作り直しました。


※住宅会社ではない第三者の立場で、注文住宅の見積書と資金計画書を確認しています。


ランキング

1位

① 連結売上高

大和ハウス工業 5兆5,769億円

② 住宅・戸建セグメント売上

大和ハウス工業 1兆3,423億円

③ 戸建(請負)の棟数

積水ハウス 7,891戸

④ 1棟あたりの単価

積水ハウス 5,642万円

同じ会社でも、順位は大きく入れ替わります。



注文住宅の見積もりと実際に家が完成するまでに必要な総額の違いを説明する住宅見積もり診断の案内画像

注文住宅の見積もりは、建物本体の金額だけでは完成までの総額が分からないことがあります。住宅見積もり診断で確認できる内容を分かりやすく紹介します。




結論|売上ランキングは「会社の規模」であって「注文住宅の実力」ではありません


結論|売上ランキングは「会社の規模」であって「注文住宅の実力」ではありません

先に要点だけ示します。

確認したこと

結果

連結売上1位

大和ハウス工業(5兆5,769億円)

積水ハウスの順位

連結2位 → 戸建住宅事業では7位

大和ハウス国内戸建(請負)

2,902戸(積水ハウスの約37%)

大手8社の戸建棟数の合計

持家着工の約19%

決算期

1月期・2月期・3月期・5月期・9月期・12月期が混在

つまり売上ランキングを見て「1位の会社に頼めば安心」と考えるのは、測っているものが違います。



この記事で分かること

  • 各社のIRから作った4つのランキング

  • 連結売上と住宅セグメントで順位がどう入れ替わるか

  • 決算期がバラバラという構造的な問題

  • 非上場のため載らない会社

  • 売上ランキングを何に使えばいいか



この記事の調べ方

項目

内容

調査日

2026年8月23日

使用した資料

各社の決算短信・決算説明資料・ファクトブック(すべて一次情報)

市場規模

国土交通省 建築着工統計調査

対象

各社が公表済みの最新の本決算

推計・独自集計は使っていません。各社が公表した数字だけで並べています。



①連結売上高ランキング(2026年8月時点の最新決算)


①連結売上高ランキング(2026年8月時点の最新決算)

まず一般的な「売上ランキング」です。各社の最新の本決算をそのまま並べました。

会社名

連結売上高

決算期

1. 大和ハウス工業

5兆5,769億円

2026年3月期

2. 積水ハウス

4兆1,979億円

2026年1月期

3. 旭化成

3兆0,745億円

2026年3月期

4. 住友林業

2兆2,676億円

2025年12月期

5. 大東建託

1兆9,847億円

2026年3月期

6. ヤマダホールディングス

1兆6,918億円

2026年3月期

7. 飯田グループホールディングス

1兆5,089億円

2026年3月期

8. オープンハウスグループ

1兆3,365億円

2025年9月期

9. 積水化学工業

1兆3,093億円

2026年3月期

10. 住友不動産

1兆0,578億円

2026年3月期

11. タマホーム

1,977億円

2026年5月期



この表を読むときの注意点

3位の旭化成は、化学メーカーです。ヘーベルハウスを手がける旭化成ホームズは、そのグループ会社です。

同じく9位の積水化学工業も化学メーカーで、セキスイハイムは住宅カンパニーが担当しています。

5位の大東建託は賃貸住宅が主力で、戸建注文住宅に相当する区分はありません。

7位の飯田グループと8位のオープンハウスは分譲(建売)が中心です。


この11社を「ハウスメーカー」として同じ表に並べること自体に、無理があります。


なお飯田グループホールディングスだけは会計基準がIFRSで、他社の「売上高」に対して「売上収益」という用語を使っています。

厳密には同じ土俵の数字ではありません。



その数字は「注文住宅の売上」ではありません


その数字は「注文住宅の売上」ではありません

連結売上高の中身を見ると、注文住宅はごく一部です。


大和ハウス工業の場合(2026年3月期)

セグメント

売上高

賃貸住宅

1兆4,293億円

戸建住宅

1兆3,423億円

商業施設

1兆2,902億円

事業施設

1兆1,898億円

マンション

2,796億円

戸建住宅は連結全体の24.1%です。しかも、この1兆3,423億円のうち8,167億円は海外と公表されています。

差し引くと、国内の戸建住宅は約5,255億円。連結売上の1割弱です。


積水ハウスの場合(2026年1月期)

セグメント

売上高

国際事業

1兆2,864億円

賃貸住宅管理

7,126億円

賃貸・事業用建物

5,648億円

戸建住宅事業

4,790億円

仲介・不動産

3,945億円

戸建住宅事業は連結の11.4%にすぎません。国際事業のほうが2.7倍大きい構造です。


💡 プロ視点

大手ハウスメーカーの多くは、すでに住宅以外と海外で稼ぐ会社になっています。

連結売上の大きさは、倒産しにくさの目安としては意味があります。しかし注文住宅の商品力や施工体制とは、直接つながりません。



②住宅・戸建セグメント売上ランキング


②住宅・戸建セグメント売上ランキング

各社が公表している住宅関連セグメントだけを取り出して並べ直します。

会社名(セグメント名)

セグメント売上高

連結に占める比率

1. 大和ハウス(戸建住宅)

1兆3,423億円

24.1%

2. 旭化成(住宅)

1兆0,774億円

35.0%

3. オープンハウス(戸建関連事業)

6,713億円

50.2%

4. 住友林業(住宅事業)

5,854億円

25.8%

5. 大東建託(建設事業=賃貸住宅の建設)

5,736億円

28.9%

6. 積水化学(住宅カンパニー)

5,362億円

41.0%

7. 積水ハウス(戸建住宅事業)

4,790億円

11.4%

8. ヤマダHD(住建)

3,339億円

19.7%

9. 住友不動産(ハウジング)

1,889億円

17.9%

10. タマホーム(住宅事業)

1,361億円

68.8%

※セグメント売上高は、断りのない限りセグメント間の内部売上を含む「計」の値です。旭化成とオープンハウスは各社の公表資料の記載に合わせ、外部顧客への売上高を採用しています。



順位はこう入れ替わります

会社名

連結の順位

住宅セグメントの順位

大和ハウス

1位

1位

積水ハウス

2位

7位

旭化成

3位

2位

住友林業

4位

4位

オープンハウス

8位

3位

積水化学

9位

6位

タマホーム

11位

10位

積水ハウスは2位から7位へ、5つ下がります。逆にオープンハウスは8位から3位へ上がります。

この入れ替わりが、連結売上ランキングの限界です。

なお住友林業の住宅事業5,854億円は国内分で、海外住宅は別区分で1兆2,059億円と公表されています。国内より海外のほうが2倍以上大きい構造です。



セグメント名に「住宅」と書いてあっても、中身は違います


セグメント名に「住宅」と書いてあっても、中身は違います

住宅セグメントの数字にも、まだ落とし穴があります。

セグメント名は各社が自由に決めており、中身が揃っていません。

内訳まで公表している2社を見ます。


住友不動産「ハウジング」1,889億円の内訳(2026年3月期)

事業

売上高

新築そっくりさん(リフォーム)

1,033億円

注文住宅

855億円

過半がリフォーム事業です。注文住宅は45%程度にとどまります。


積水化学「住宅カンパニー」5,362億円の内訳(2026年3月期)

事業

売上高

住宅

3,420億円

リフォーム

1,149億円

レジデンシャル

739億円

その他

54億円

こちらは住宅が64%です。リフォームが21%を占めます。



なぜこれが問題なのか

内訳を公表していない会社のほうが多いからです。

大和ハウスの「戸建住宅」1兆3,423億円も、積水ハウスの「戸建住宅事業」4,790億円も、リフォームや分譲がどれだけ含まれるかは決算短信からは分かりません。

セグメント売上のランキングも、厳密には同じものを比べていません。


⚠️ ここは注意

セグメントの内訳として注文住宅を金額で切り出しているのは、確認した範囲では住友不動産だけでした。

タマホームとAQ Groupは、セグメントとは別に注文住宅の引渡棟数と売上高を開示しています。ただし大手の多くは開示していません。


つまり全社を揃えた「注文住宅の売上ランキング」は、現状では作れません。この記事も作っていません。



③戸建の棟数ランキング


③戸建の棟数ランキング

金額ではなく、何棟建てたかで並べます。区分名と単位は各社の公表どおりです。

会社名

戸建の棟数

区分名

1. 積水ハウス

7,891戸

戸建住宅(請負)建築戸数

2. 住友林業

7,772棟

戸建注文住宅 引渡棟数

3. 積水化学

6,625棟

戸建 請負販売棟数

4. タマホーム

5,176棟

注文住宅 引渡棟数

5. 旭化成ホームズ

4,824戸

戸建系 引渡戸数

6. 大和ハウス

2,902戸

戸建住宅(請負)売上戸数

7. 住友不動産

1,890棟

注文住宅 計上棟数

8. AQ Group(アキュラホーム)

1,524棟

注文住宅 引渡棟数



ここが最大の逆転です

連結売上1位の大和ハウス工業は、国内の戸建住宅(請負)が2,902戸です。

積水ハウスの7,891戸に対して約37%。棟数では6位になります。

売上ランキング1位=注文住宅を一番建てている会社、ではありません。


⚠️ ここは注意

この表には、単位も区分も違う数字が混ざっています。「戸」と「棟」、「引渡」と「請負」と「計上」は同じではありません。

積水ハウスの7,891戸は建築戸数で、同社の受注棟数は鉄骨3,295棟+シャーウッド3,808棟=7,103棟と別に公表されています。

厳密な順位づけには使えません。規模感を掴むための表として見てください。



一条工務店が載っていない理由

一条工務店が載っていない理由

一条工務店は決算短信を出しておらず、棟数も公表していません。

公式サイトにはグループ売上高約6,251億円(2026年3月31日現在)の記載がありますが、棟数は確認できませんでした。

同社はギネスワールドレコーズの「最新年間で最も売れている注文住宅会社」の記録を告知していますが(記録対象は2023年、5年連続達成)、棟数の数値は記載されていません。

なお非上場でも棟数を公表している会社はあります。上の表の旭化成ホームズとAQ Groupがそうです。非上場だから公表されない、という決まりではありません。



業界紙の集計では、首位が変わります

業界紙の集計では、首位が変わります

住宅産業新聞が集計した2025年度の大手ハウスメーカーランキングでは、戸建の販売戸数首位はプライムライフテクノロジーズ(9,000棟台)とされています。

同社はパナソニック ホームズ・ミサワホーム・トヨタホームの持株会社です。3社合計なので、決算資料を1社ずつ見ても出てこない数字です。

上の表は「各社が決算資料で公表している範囲」でのランキングです。集計の枠組みが違えば順位も変わります。



④1棟あたりの単価ランキング


④1棟あたりの単価ランキング

売上を棟数で割ると、1棟あたりいくらの会社なのかが見えます。

会社名

1棟あたりの金額

出所

1. 積水ハウス

5,642万円

公表値(注文住宅・引渡ベース・単体)

2. 住友林業

4,870万円

公表値(引渡単価)

3. 住友不動産

約4,525万円

当方計算(855億円÷1,890棟)

4. 積水化学

3,830万円

公表値(全国販社・戸建単価)

5. AQ Group

約3,436万円

当方計算(524億円÷1,524棟)

6. タマホーム

約2,405万円

当方計算(1,245億円÷5,176棟)

最上位と最下位で2.3倍の開きがあります。



この表から見てほしいこと

「売上が大きい会社=高い会社」ではありません。

タマホームは連結売上11位ですが、棟数では4位です。単価が低いぶん、棟数で稼ぐ構造だと読み取れます。

逆に住友不動産は棟数7位ですが、単価は3位です。


🔍 ここは注意して読んでください

この数字はそのまま坪単価にはなりません。

住友林業の引渡単価4,870万円には、注文住宅用の土地やインテリア商品が含まれるとファクトブックに明記されています。積水化学の3,830万円は「全国販社・戸建」に限定された数値です。

会社ごとに何を含んでいるかが違います。坪単価を比べたい場合は、各社の見積書で確認してください。


各社の坪単価は積水ハウスの坪単価、住友林業の坪単価などの記事で、実際の見積書をもとに公開しています。



大手8社を合わせても、注文住宅市場の約2割です


大手8社を合わせても、注文住宅市場の約2割です

視野を市場全体に広げます。

国土交通省の建築着工統計調査によると、2025年(令和7年)の持家の新設住宅着工戸数は201,285戸でした。前年比7.7%減です。

一方、先ほどの棟数ランキング8社の合計は38,604戸。


市場全体の約19%にあたります。

区分

戸数

持家の新設住宅着工(2025年)

201,285戸

大手8社の戸建棟数の合計

約38,604戸

大手8社以外

約162,681戸

注文住宅の8割は、売上ランキングに載らない会社が建てています。

地域の工務店、中堅ビルダー、設計事務所です。

売上ランキングを見て会社を絞ると、市場の8割を最初から候補から外すことになります。

この8社の合計は、決算期がバラバラな数字を単純に足したものです。集計期間は最大5か月ずれています。

また積水化学は請負のみ、旭化成ホームズは「戸建系」括りの数値です。

正確な市場シェアではなく、規模感の目安として見てください。



決算期がバラバラという問題


決算期がバラバラという問題

ここまで何度か触れましたが、独立して説明します。


各社の決算期は揃っていません。

決算期

該当する会社

1月期

積水ハウス

2月期

AQ Group

3月期

大和ハウス、積水化学、旭化成、飯田GHD、住友不動産、ヤマダHD、大東建託

5月期

タマホーム

9月期

オープンハウスグループ

12月期

住友林業

積水ハウスの2026年1月期は2025年2月〜2026年1月、タマホームの2026年5月期は2025年6月〜2026年5月です。

期間が4か月ずれています。最も早いオープンハウスの2025年9月期(2024年10月〜2025年9月)とタマホームを比べると、最大8か月離れます。



なぜこれが問題なのか

住宅は資材価格と金利の影響を強く受けます。

対象期間が半年以上ずれていれば、同じ環境で比べたことになりません。

「2026年のランキング」と書かれていても、各社の集計期間は同じではありません。

これは記事の書き方の問題ではなく、制度上どうにもならない構造です。

だからこそ、ランキングを見るときは決算期が併記されているかを確認してください。書かれていないランキングは、比較の前提が分かりません。



非上場だから載らない会社があります


非上場だから載らない会社があります

売上ランキングに載る条件は「決算を公表していること」です。

会社

状況

公表されている数値

一条工務店

非上場

グループ売上高 約6,251億円(自社サイト)

旭化成ホームズ

非上場 (旭化成の子会社)

連結1兆343億円 (2026年3月期)

パナソニック ホームズ

非上場 (2017年上場廃止)

連結3,883億円 (2026年3月期)

三井ホーム

非上場 (2018年上場廃止)

単体1,751億円(第52期)

ミサワホーム

非上場 (2019〜2020年上場廃止)

決算公告(貸借対照表)はあるが売上高は非公表

AQ Group

非上場

701億円(2026年2月期)

スウェーデンハウス

非上場

確認できませんでした

一条工務店の約6,251億円は、住宅セグメントの数字に並べると4位相当です(オープンハウス6,713億円と住友林業5,854億円の間)。

ただしこれはグループ全体の売上高であり、他社の事業セグメント売上と同じ性質の数字ではありません。連結売上ランキングに並べるなら11位相当になります。

いずれにせよ、決算短信を出していないためどちらのランキングにも載りません。


💡 プロ視点

ランキングに載っていない=規模が小さい、ではありません。

一条工務店・三井ホーム・パナソニックホームズは、いずれも全国規模の会社です。

上位記事のランキングで名前を見かけない会社があったら、非上場かどうかを疑ってください。


会社ごとの詳細は住宅会社診断レポートにまとめています。



上位記事は「大手」の定義がバラバラです


上位記事は「大手」の定義がバラバラです

もう1つ、読者が混乱しやすい点があります。

「ハウスメーカー売上ランキング」で検索すると、対象にしている会社数が記事ごとに違います。

上位記事が扱う社数

例

5社

TOP5形式

10社

大手10社比較

22社

TOP22形式

24社

大手24社一覧

222社

格付けランキング

5社から222社まで、40倍以上の開きがあります。



「大手ハウスメーカー」に定義はありません

住宅業界に、大手を定めた公的な基準はありません。

そのため記事ごとに、次のような線引きが混ざります。

  • 上場しているかどうか

  • 全国展開しているかどうか

  • 売上が一定額以上かどうか

  • 知名度があるかどうか

どれも間違いではありませんが、揃っていません。


💡 プロ視点

順位を見るときは、その記事が何社を対象にしているかを先に確認してください。


TOP5の記事とTOP24の記事では、「5位」の意味がまったく違います。

本記事は決算を公表している会社のうち、住宅事業を持つ主要11社を対象にしました。この線引きも1つの選び方にすぎません。



よくある勘違い|売上が大きい=安心とは限りません


よくある勘違い|売上が大きい=安心とは限りません

「大きい会社なら潰れないから安心」という考え方は、半分正しく、半分ずれています。

正しい部分。連結売上が兆単位の会社は、財務基盤が厚く、途中で工事が止まるリスクは低くなります。

ずれている部分。あなたの家を実際に建てるのは、その会社の地域の支店と、下請けの施工業者です。



なぜ誤解が起きるのか

売上高が「会社の信用」の指標として使われやすいからです。

しかし連結売上には、賃貸も商業施設も海外も入っています。あなたが契約する事業部の規模とは違います。

積水ハウスの例で言えば、連結4兆1,979億円のうち、戸建住宅事業は4,790億円。11.4%の事業部と契約することになります。


見るべきは会社全体の売上ではなく、契約する事業の規模と、地域の施工体制です。


倒産リスクそのものが心配な方は住宅会社が倒産したときの対応をご覧ください。



売上ランキングは何に使えるのか


売上ランキングは何に使えるのか

否定ばかりでは実用になりません。使い道を整理します。

使える場面

理由

会社の存続性を確認する

連結売上と自己資本比率は倒産リスクの目安になる

事業の重心を知る

住宅比率が低い会社は、住宅以外に軸足がある

単価帯のあたりをつける

1棟あたりの金額で価格帯が分かる

使えない場面

理由

住宅の品質を比べる

売上と品質に相関はない

施工体制を比べる

地域と支店で変わる

自分に合う会社を選ぶ

規模と相性は別


ランキングは候補を「知る」ための入口であって、「絞る」ための道具ではありません。



条件別|何を重視すると見る指標が変わるか


条件別|何を重視すると見る指標が変わるか

重視すること

見るべき指標

会社が続くかどうか

連結売上高・自己資本比率

注文住宅の実績

戸建の棟数

自分の予算に合うか

1棟あたりの金額

住宅への本気度

連結に占める住宅セグメントの比率

地域での施工力

支店の担当棟数(各社に直接聞く)

補足します。

住宅への本気度を見たい方は、連結比率が参考になります。タマホーム68.8%、オープンハウス50.2%、積水化学41.0%と、住宅の比重が高い会社もあります。

地域での施工力は、どのランキングにも出てきません。これは会社に直接聞くしかありません。


規模ではなく相性で選びたい方は住宅メーカー大手10社の比較もあわせてご覧ください。

会社の比べ方そのものはハウスメーカーの比較ポイントとチェックリスト、価格帯の全体像はハウスメーカー分布図にまとめています。



会社に聞く5つの質問


会社に聞く5つの質問

ランキングでは分からないことを、直接聞いてください。

  1. この支店で、昨年度の引き渡し棟数は何棟でしたか

  2. 現場監督1人が同時に担当している棟数は何棟ですか

  3. 施工は自社の社員ですか、協力会社ですか。協力会社は何社ありますか

  4. この地域での着工から引き渡しまでの平均期間を教えてください

  5. 直近1年で、この支店の引き渡しが予定より遅れた件数はどのくらいですか

1番と2番は、全国の売上より、あなたの家の品質に直結します。

答えられない質問があっても構いません。「確認します」と言って実際に確認してくれるかを見てください。


見積もりバンクでは、住宅会社ではない第三者の立場で見積書を確認しています。会社を絞ったあとの金額の妥当性を判断したい方は、お手元の見積書をお送りください。



よくある質問


よくある質問

Q. 結局、一番大きいハウスメーカーはどこですか。

連結売上高では大和ハウス工業(5兆5,769億円)です。住宅セグメントでも1位ですが、そのうち8,167億円は海外です。

決算資料で棟数を公表している会社のうちでは、積水ハウス(7,891戸)が最多でした。

ただし住宅産業新聞の集計では、パナソニック ホームズ・ミサワホーム・トヨタホームを傘下に持つプライムライフテクノロジーズが戸建9,000棟台で首位とされています。集計の枠組みが違う点にご注意ください。


Q. 一条工務店は何位ですか。

非上場のためランキングには載りません。

自社サイトでグループ売上高約6,251億円と公表しています。住宅セグメントの数字に並べると4位相当ですが、グループ全体の売上なので性質が違います。棟数も公表されていません。


Q. ランキング上位の会社なら値引きも大きいですか。

売上規模と値引き幅に決まった関係はありません。会社ごとの方針と、時期・棟数の状況で変わります。

各社の値引きの相場は大手13社の値引き比較にまとめました。


Q. 売上が減っている会社は避けたほうがいいですか。

一概には言えません。持家の着工戸数そのものが2025年に7.7%減っており、業界全体が縮小しています。

減収でも黒字を維持している会社は多くあります。売上の増減より、利益と自己資本比率を見てください。


Q. ランキング記事によって順位が違うのはなぜですか。

主な理由は3つです。

  1. 連結売上と住宅セグメントのどちらを使っているか

  2. 決算期をいつのものにしているか

  3. 非上場企業を含めているか

どれを使ったかが書かれていないランキングは、比較に使えません。


Q. 分譲(建売)の会社が上位に入っているのはなぜですか。

飯田グループホールディングスとオープンハウスグループは、分譲住宅が主力です。

分譲は土地と建物をセットで販売するため、1件あたりの売上が注文住宅より大きくなります。同じ棟数でも売上は積み上がりやすい構造です。

注文住宅と同じ土俵で順位を比べる意味は、あまりありません。


Q. 工務店は売上ランキングに載りませんが、選んで大丈夫ですか。

持家着工の約8割は、ランキングに載らない会社が建てています。規模だけで判断する必要はありません。

ただし会社の規模が小さいほど、財務の確認は自分で行う必要があります。判断材料は工務店とハウスメーカーの違いにまとめています。



まとめ


まとめ

覚えておいてほしいことを5つに絞ります。

  1. 連結売上1位は大和ハウス工業ですが、国内の戸建(請負)は2,902戸です

  2. 積水ハウスは連結2位ですが、戸建住宅事業では7位になります

  3. 1棟あたりの金額は、2,405万円から5,642万円まで2.3倍の開きがあります

  4. 大手8社を合わせても、**持家着工の約19%**にすぎません

  5. 決算期は1月・2月・3月・5月・9月・12月期が混在しており、同じ期間の比較ではありません


売上ランキングは、会社の規模を知るための地図です。

地図の上で目的地を決めることはできますが、住み心地までは分かりません。

候補を知ったあとは、見積書と契約書、そして地域の支店の体制を確認してください。


※本記事の情報は2026年8月23日時点で各社が公表している最新の本決算に基づきます。数値はすべて各社のIR資料および公的統計から引用し、「当方計算」と記載したものは公表値どうしの割り算です。決算期は各社で異なるため、単純な横並び比較には限界があります。最新の数値は必ず各社のIRサイトでご確認ください。


注文住宅の見積もりと実際に家が完成するまでに必要な総額の違いを説明する住宅見積もり診断の案内画像

注文住宅の見積もりは、建物本体の金額だけでは完成までの総額が分からないことがあります。住宅見積もり診断で確認できる内容を分かりやすく紹介します。





参考情報・出典


各社IR(一次情報)


非上場企業の公表資料


公的統計

  • 国土交通省 建築着工統計調査報告(令和7年計分・2026年1月30日公表) ─ mlit.go.jp

  • 同 記者発表資料 ─ mlit.go.jp(PDF)


報道

  • 2025年度大手ハウスメーカーランキング(2026年7月8日) ─ 住宅産業新聞


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