家を建てるまでの費用は?完全ガイド
- 将士 飴本
- 8月15日
- 読了時間: 11分
目次
1-1. 家を建てる費用の内訳とは?初心者にもわかりやすく解説
1-2. 建物本体以外にかかる別途費用は?諸経費・初期費用の詳細
1-3. 家づくり費用の流れとタイミング~精算・契約・支払い方法まで
2-1. 全国・都道府県別:家を建てる平均費用と価格帯の目安
2-2. 注文住宅・2階建て・平屋などプラン別の費用シミュレーション事例
2-3. 1000万円台の家は建てられる?希望を実現するコツと注意点
3-1. 土地ありの場合の建築費・諸費用と必要な知識
3-2. 土地なしのケース:土地取得費・地目や相続税・諸経費まで解説
3-3. 家を建てる際の土地活用・相続・贈与の制度と課税負担
4-1. 頭金が少ない/初期費用を抑える工夫と注意点
4-2. 住宅ローンや補助金制度の活用方法と資金調達の流れ
4-3. 予算オーバー・無理しないためのバランスのとり方・優先順位の付け方
5-1. ハウスメーカー選びのポイントと価格帯別メリット・注意点
5-2. 間取り・プラン・資材グレードごとの価格の違いと対応策
5-3. 施工・担当者による費用変動やトラブル防止のチェックポイント
6-1. 家を建てる流れと必要書類・契約手続きの全体像
6-2. 資金計画・諸費用チェックリストと無料シミュレーションの活用法
6-3. 理想の家づくり実現に向けたコツと注意すべきこと

1: 家を建てるまでの費用イメージと全体像を把握しよう
注文住宅や新築一戸建てを検討する際、最初にぶつかるのが「結局いくらかかるのか?」という疑問です。住宅購入の総額は建物本体価格だけでなく、土地代や諸経費、引っ越し・外構工事など複数の要素で構成されます。
多くの方が建物価格のみに注目して資金計画を立ててしまい、契約後に「こんなに諸費用がかかるとは思わなかった」というケースが少なくありません。本章では、家を建てる際に必要となる費用の全体像を、初心者でもイメージできるよう具体例を交えて解説します。
1-1: 家を建てる費用の内訳とは?初心者にもわかりやすく解説
家づくりに必要な費用は、大きく次の3つに分類されます。
費用項目 | 主な内容 | 相場の目安 (30坪前後の注文住宅の場合) |
建物本体工事費 | 基礎・構造・屋根・外壁・内装など住宅の本体工事 | 1,800万〜2,500万円 |
付帯工事費 | 外構工事・地盤改良・造成工事など | 200万〜400万円 |
諸費用 | 設計料・登記費用・ローン手数料・火災保険など | 150万〜300万円 |
プロの視点
私が営業時代に見てきた限り、建物本体価格だけを見せて「安く見える見積もり」を提示する会社は少なくありません。必ず「総額」で比較する癖をつけましょう。
\➡ 関連記事:注文住宅の内訳明細書とは?成功する家づくりの秘訣!
1-2: 建物本体以外にかかる別途費用は?諸経費・初期費用の詳細
建物本体費用以外にも、契約から引き渡しまでに様々な費用が発生します。
土地取得費用(土地なしの場合)登記費用、仲介手数料、固定資産税の清算金など。
ローン関連費用事務手数料、保証料、印紙税。
引っ越し・家具・家電費用新居に合わせた家具や家電の買い替え。
外構工事費用駐車場やフェンス、庭造りなど。
\➡ 関連記事:注文住宅の外構工事、費用相場はこれだ!
1-3: 家づくり費用の流れとタイミング~精算・契約・支払い方法まで
家を建てる費用は、一括で支払うわけではありません。多くの場合、以下のような流れで発生します。
契約時:契約金(手付金)として総額の5〜10%を支払い
着工時:工事着手金(30〜40%)
上棟時:中間金(30〜40%)
引き渡し時:残金(20〜30%)
注意点
支払いスケジュールは会社によって異なります。特に着工前に大きな金額を請求する場合は、契約条件を慎重に確認しましょう。
2: 家を建てる費用の相場とシミュレーション:全国・地域別比較
家を建てる費用は、全国一律ではありません。同じ建物仕様でも、土地価格や人件費、資材運搬費などの地域差によって総額が大きく変わります。

2-1: 全国・都道府県別:家を建てる平均費用と価格帯の目安
国土交通省の「住宅市場動向調査(2025年版)」によると、全国の注文住宅平均価格は以下の通りです。
地域 | 平均建築費(建物本体) | 土地込み総額の平均 |
全国平均 | 2,490万円 | 4,320万円 |
関東地方 | 2,650万円 | 4,780万円 |
関西地方 | 2,520万円 | 4,520万円 |
中国・四国地方 | 2,350万円 | 4,050万円 |
九州地方 | 2,300万円 | 3,980万円 |
\➡ 関連記事:注文住宅の相場、実はこんなに違う!知られざる価格帯とは
2-2: 注文住宅・2階建て・平屋などプラン別の費用シミュレーション事例
家の形や構造、階数によって建築費用は大きく変動します。以下は、延床面積30坪前後を想定した場合のシミュレーション例です。
プラン | 延床面積 | 概算建築費 | 特徴 |
2階建て(標準仕様) | 約30坪 | 2,200万〜2,500万円 | 部屋数を確保しやすく、坪単価が比較的抑えられる |
平屋(標準仕様) | 約30坪 | 2,300万〜2,600万円 | ワンフロアで生活動線がスムーズだが、基礎・屋根面積が増えるため坪単価が高め |
吹き抜け付き | 約28坪 | 2,200万〜2,500万円 | 開放感があるが床面積が減り、断熱性能確保の工夫が必要 |
二世帯住宅 | 約40坪 | 3,000万〜3,500万円 | 設備や部屋数が多く、コストは高めだが将来の同居を見据えられる |
プロの視点
私が見積もり比較を行ったお客様で、同じ30坪の建物でも「2階建て」より「平屋」が250万円ほど高くなる事例がありました。これは基礎や屋根面積の増加によるもので、設計段階で理解しておくことが重要です。
\➡ 関連記事:平屋の注文住宅が選ばれる理由とは?最新の実例を徹底解説!
2-3: 1000万円台の注文住宅は可能?ローコスト住宅の実例と注意点
「1000万円台で家が建つ」という広告を目にすることがありますが、実際には条件や仕様を大きく絞る必要があります。
可能なケース
延床面積25坪以下
標準仕様を極力シンプルに
外構・照明・カーテン・エアコンを別途手配
間取りはほぼ規格化プランを採用
注意点
本体価格に含まれない費用が多い(付帯工事・諸経費など)
将来のメンテナンス費用が高くなる可能性
断熱性能や耐震性能が最低基準に近いケースも
\➡ 関連記事:超ローコスト住宅は本当に安い?メリットとデメリット
2-4: 地域・条件別シミュレーションで「自分の予算」を知る方法
費用を正確に把握するためには、自分の条件に合わせたシミュレーションが欠かせません。例えば、広島県福山市で延床面積32坪・2階建て・太陽光5.44kW+蓄電池12.7kWhを導入する場合の試算は以下の通りです。
建物本体:2,380万円
太陽光+蓄電池:270万円
外構工事:250万円
諸費用:180万円総額:約3,080万円
ポイント
太陽光や蓄電池は初期費用が高くても、電気代削減・売電収入で長期的に回収できる可能性があります。必ずライフサイクルコストで判断しましょう。
3: 家を建てるときに見落としがちな費用項目と対策
多くの方が見積もりで見落としがちなのが「別途工事費」や「標準外仕様」です。契約後に追加費用が発生しないよう、事前にチェックしておきましょう。

3-1: 地盤改良費・造成工事費の有無を必ず確認
地盤調査の結果によっては、追加で50〜150万円程度の地盤改良費が必要になる場合があります。また、土地の形状によっては擁壁や造成工事が必要になり、100万円以上の追加費用になることも。
\➡ 関連記事:30坪のお家に必要な地盤改良費用とは?
3-2: 外構・造園・駐車場の工事費を軽視しない
外構は家の印象を大きく左右しますが、予算から外されがちです。駐車場コンクリート打ち(2台分)で約50万円、フェンスや門柱で30〜50万円、植栽や庭造りで20〜50万円が目安です。
3-3: 契約後に増える標準外仕様の落とし穴
照明器具のグレードアップ
キッチンや浴室の仕様変更
収納や棚の追加工事
対策契約前に希望仕様をできる限り反映させ、オプション費用の概算を出してもらうことが重要です。
\➡ 関連記事:注文住宅の見積もりで予算オーバー?!失敗しない方法
4: 資金計画と住宅ローンの組み方
家づくりは建物や土地選びも重要ですが、それ以上に大切なのが資金計画の精度です。無理のない返済計画を立てることで、将来の生活の安定を守ることができます。

4-1: 総予算の決め方と自己資金の割合
総予算の目安
年収の5〜7倍が一般的
返済比率は年収の25%以内が理想
自己資金の割合
頭金として**総額の20〜30%**を用意すると、ローン審査で有利
諸費用(登記費用・火災保険・ローン保証料など)は現金で用意
プロの視点
頭金ゼロで購入することも可能ですが、返済総額が増え、金利負担も大きくなります。長期的に見れば自己資金を用意した方が有利なケースが多いです。
\➡ 関連記事:住宅購入の自己資金はどのくらい必要?平均額を徹底解説
4-2: 金利タイプ別の特徴と選び方
金利タイプ | 特徴 | メリット | デメリット |
固定金利 | 返済終了まで金利が一定 | 返済額が安定 | 変動金利より金利が高め |
変動金利 | 市場金利に連動して変動 | 金利が低い時期は返済額が少ない | 金利上昇リスクがある |
固定期間選択型 | 一定期間は固定、その後変動 | 当初の安定と将来の柔軟性 | 期間終了後の金利上昇リスク |
選び方のポイント
安定志向なら固定金利
金利動向を追える人は変動金利で短期的に有利に
中間型として固定期間選択型も検討
\➡ 関連記事:初めての注文住宅でも安心!住宅ローン手続きや流れ完全攻略法
4-3: 住宅ローン減税や補助金制度の活用
主な制度
住宅ローン控除(年末残高の0.7%を13年間控除)
こどもエコすまい支援事業(最大100万円補助)
長期優良住宅やZEH住宅の補助金
注意
制度は年度ごとに変更されるため、契約前に必ず最新情報を確認しましょう。
4-4: 返済計画を守るための家計管理術
ボーナス払いに頼らない
家計簿アプリで支出管理
固定費の見直し(保険・通信費など)
5: 家づくりの工程とスケジュール管理
家づくりは契約から入居まで約1年が目安です。工程を理解し、適切なタイミングで決断できるようにしておきましょう。

5-1: 契約前の打ち合わせとプラン確定
間取り・仕様・設備の決定
見積もりの最終確認
契約書・重要事項説明書の確認
5-2: 着工から完成までの流れ
地鎮祭・基礎工事
上棟式
屋根・外壁工事
内装・設備工事
完了検査
\➡ 関連記事:家をつくる:理想の住まいを手に入れるための全ステップ
5-3: 引き渡し後のアフターサポート
定期点検(3ヶ月・1年・2年…)
メンテナンス計画
保証内容の確認
\➡ 関連記事:アフターメンテナンス完全ガイド:あなたの住まいを守る秘訣
6: 見積もり比較とハウスメーカー選びの極意
家づくりで後悔を避ける最大のポイントは、見積もりを正しく比較する力を身につけることです。金額だけでなく、中身や条件を細かく確認しなければ、後々の追加費用やトラブルにつながります。

6-1: 同じ坪数でも金額が違う理由
使用している建材のグレードが異なる
設備(キッチン・浴室・トイレ)の仕様差
含まれる工事範囲(外構・照明・カーテンなど)の違い
営業担当者による見積もりの作り方の差
実体験
32坪の家で、同じハウスメーカーなのに担当者が変わると200万円以上差が出たケースがあります。
6-2: 「一式」表記の落とし穴
「外構一式」「照明一式」などの曖昧な記載は要注意
詳細がわからないと比較できず、後から追加請求されやすい
必ず数量・単価・仕様を明記してもらう
6-3: 契約後の追加費用リスク
地盤改良費
設備グレードアップ費
オプション工事(コンセント増設など)
設計変更費用
対策契約前に「別途工事一覧」を必ず確認し、想定外の費用がないか洗い出す。
6-4: 複数社比較の正しい進め方
同条件・同仕様で見積もり依頼
項目ごとに比較表を作成
総額だけでなく、仕様差や保証内容も評価
プロの視点
見積書は「価格の比較」だけでなく、「条件の比較」こそが本質です。
7: まとめと次のステップ
7-1: 家づくりの成功法則
情報を集めすぎて迷うよりも、比較の軸を決める
契約前に不安や疑問を全て解消する
営業担当者との信頼関係を築く
\➡ 関連記事:家づくりの悩みを解決する相談窓口とは?後悔しないための活用術
7-2: 次の行動プラン
見積もりを整理し、家族で条件を再確認
気になるメーカーは再訪問して疑問解消
資金計画を再点検し、無理のない範囲で決断
7-3: 最後に
家づくりはゴールではなく、暮らしのスタート地点です。価格や仕様だけでなく、「家族がワクワクできるか」という視点も忘れずに選びましょう。
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