top of page

坪単価だけで判断NG!実は金額が跳ね上がる「含まれていない工事」とは?|坪単価の罠に注意

  • 執筆者の写真: 将士 飴本
    将士 飴本
  • 5月7日
  • 読了時間: 12分

更新日:6 時間前


「坪単価60万円で建てられます!」と住宅会社から提案され、思わず「安い!」と感じたことはありませんか?しかし、実際に契約を進めていくと 外構費・地盤改良費・諸費用が別途請求され、最終的に数百万円の予算オーバー になるケースが多発しています。

坪単価はあくまで「建物本体価格 ÷ 延床面積」で算出された指標であり、家づくりの総額を正確に示すものではありません。本記事では、元住宅営業マンの経験と最新データをもとに、坪単価の基本から隠れた罠、総額管理のコツまで徹底解説します。


目次

1-1: 坪単価の定義と計算方法

1-2: 坪単価とハウスメーカーの関係性

1-3: 坪単価90万の具体例と土地の影響

2-1: 本体工事と付帯工事の違い

2-2: ローコスト住宅に隠れた費用とは

2-3: 金額が跳ね上がる理由を徹底分析

3-1: 一般的な坪単価の目安と比較

3-2: 延床面積と坪数の関連性

3-3: 施工費用の実態調査

4-1: 必要な乖離を補うための資金計画

4-2: 住宅購入時の設備とその費用

4-3: 保証内容の確認とその重要性

5-1: 坪単価90万は本当にお得か?

5-2: 工務店選びのポイント

5-3: 新築住宅で注意すべき設計基準

6-1: 坪単価の数字に惑わされないことが大切

6-2: 総額管理が失敗を防ぐカギ

6-3: 賢い家づくりのために施主ができること

坪単価だけで判断NG!実は金額が跳ね上がる「含まれていない工事」とは?|坪単価の罠に注意

第1章:坪単価とは?基本知識の解説


1-1. 坪単価の定義と計算方法

坪単価とは、住宅建築にかかる費用を「1坪(約3.3㎡)」あたりに換算した価格のことです。


計算式

坪単価 = 建物本体価格 ÷ 延床面積(坪数)

👉 例えば建物価格が3,000万円、延床面積が40坪の場合:坪単価は 75万円/坪 になります。


⚠️ 注意点

この計算式に「外構・諸費用・地盤改良費」が含まれていないことが多い点です。



1-2. 坪単価とハウスメーカーの関係性

大手ハウスメーカーは広告や営業トークで「坪単価○○万円から」とアピールしますが、これはあくまで標準仕様の建物本体のみを指す場合がほとんどです。


実際の現場の特徴

  • ローコストメーカー → 坪単価40〜60万円だが付帯費用が大きい

  • 大手メーカー → 坪単価70〜100万円、標準仕様は充実しているが価格は上がる

  • 工務店 → 坪単価の幅が広く、施主支給や自由設計で総額調整しやすい


👉 坪単価の数字だけで会社を比較すると、後で大きなギャップに悩まされる可能性があります。




1-3. 坪単価90万の具体例と土地の影響

例えば「坪単価90万円」と聞くと高額に感じますが、以下の条件次第で現実的な価格となることもあります。


具体例(延床35坪の場合)

  • 建物本体価格:3,150万円

  • 外構・地盤改良・諸費用:500〜700万円

  • 総額:3,700〜3,800万円


さらに、土地条件によっても費用は変動します。

  • 地盤が弱い → 改良費用100〜200万円

  • 傾斜地 → 擁壁工事300万円以上

  • 都市部 → 土地代が高額で建物価格より土地費用が重い


👉 坪単価は「家本体の目安」でしかなく、土地+付帯工事込みの総額で判断すべきなのです。




✅ 第1章まとめ

  • 坪単価は「建物本体価格÷延床面積」で算出される指標

  • 坪単価に含まれる範囲は会社ごとに異なる

  • 総額で考えなければ予算オーバーのリスク大


プロの視点

「坪単価はあくまで“入口の指標”です。数字の比較に惑わされず、必ず“総額いくらかかるのか”を確認しましょう。」



第2章:坪単価の罠に注意!含まれていない工事とは?

「坪単価50万円」と聞いて契約したのに、最終的に総額が1,000万円以上も膨れ上がったという事例は少なくありません。これは、坪単価の中に含まれていない工事や諸費用が数多く存在するためです。本章では、坪単価の罠に潜む「見えない費用」を徹底解説します。


2-1. 本体工事と付帯工事の違い

坪単価に含まれるのは、基本的に本体工事費のみです。


本体工事の例

  • 基礎工事

  • 木工事(柱・梁・屋根など)

  • 内装(床・壁・天井の標準仕様)

  • 設備(標準的なキッチン・ユニットバス)


付帯工事の例(別途費用になることが多い)

  • 地盤改良工事(80〜200万円)

  • 外構工事(駐車場・フェンス・庭造り:100〜300万円)

  • 照明・カーテン(50〜100万円)

  • 追加電気配線・コンセント設置(数十万円)


👉 つまり「坪単価だけを基準にすると、付帯工事費がごっそり抜け落ちる」のです。




2-2. ローコスト住宅に隠れた費用とは

ローコスト住宅メーカーは「坪単価30万円〜」と安く見せるのが得意ですが、実際には次のような費用が追加されます。


  • 標準仕様が極端に簡素 → グレードアップ必須で数百万円加算

  • 外構・照明・カーテンが含まれない

  • 建築確認申請費用や設計料が別途

  • 引き渡し後のメンテナンスが有料


👉 「最初は安いけど、結局大手メーカー並みの金額になった」というケースも珍しくありません。




2-3. 金額が跳ね上がる理由を徹底分析

坪単価の罠で金額が膨れ上がる原因は大きく3つあります。

  1. 契約時の見積もりが本体工事のみで提示される→ 後から「別途工事費用」で追加請求される

  2. 土地条件により追加工事が必要になる→ 擁壁、造成、地盤改良など

  3. 施主の要望変更(仕様変更・グレードアップ)→ 「せっかくだから」と選んでいくうちに数百万円アップ


具体例:坪単価50万円で契約したケース(30坪)

  • 本体工事:1,500万円

  • 付帯工事(外構・地盤改良):400万円

  • 諸費用(登記・税金・保険など):200万円

  • 設備グレードアップ:200万円


👉 結果、総額2,300万円=坪単価76万円相当 となり、契約時の坪単価より大幅に上昇。




✅ 第2章まとめ

  • 坪単価には本体工事しか含まれず、付帯工事費が抜けている

  • ローコスト住宅は「安さ」の裏に多くの追加費用リスクを抱える

  • 総額が膨らむ理由は「別途費用+土地条件+施主変更」の三重構造


プロの視点

「営業マンが“坪単価◯◯万円”と提示しても、それは建物の骨格部分だけ。外構・諸費用・グレードアップを考えれば、必ず20〜30%は上乗せされると見ておくのが現実的です。」



第3章:坪単価の比較と住宅の総額を理解する

坪単価は「目安」としては有効ですが、それだけで家づくりの費用を判断するのは危険です。本章では、坪単価の比較方法と、実際に必要となる総額を理解するための考え方を解説します。


3-1. 一般的な坪単価の目安と比較

国土交通省や住宅業界団体の調査によると、2024年〜2025年の注文住宅の坪単価の全国平均は以下の通りです。

エリア

坪単価平均

備考

首都圏

85〜95万円

土地価格が高く、建築コストも上昇傾向

関西圏

75〜85万円

郊外では70万円台も可能

地方都市

60〜75万円

工務店主導でコスト調整がしやすい

ローコスト住宅

45〜60万円

本体価格のみ。付帯費用で総額は膨らむ

👉 「坪単価60万円」で契約しても、外構や諸費用を含めると実際は坪80〜90万円相当になることが珍しくありません。




3-2. 延床面積と坪数の関連性

坪単価の罠の一つは「延床面積の大きさによって単価が変動する」という点です。

  • 延床が小さい(20〜25坪)場合 → 設備費用の割合が高く、坪単価が割高に

  • 延床が大きい(40〜50坪)場合 → 1坪あたりの費用は下がるが、総額は増える


例:同じ仕様で建てた場合

  • 25坪:総額1,800万円 → 坪単価72万円

  • 40坪:総額2,600万円 → 坪単価65万円


👉 「坪単価が安い=お得」ではなく、延床面積とのバランスを見極める必要があります。




3-3. 施工費用の実態調査

住宅会社が提示する「坪単価」には含まれていない費用がありますが、総額を正しく理解するためには以下を確認すべきです。


チェックリスト:見積書で確認すべき項目

  • 外構工事:100〜300万円

  • 地盤改良費:80〜150万円

  • 登記・税金・保険:100〜200万円

  • 設備グレードアップ:50〜200万円

  • 引っ越し・仮住まい・家具家電:100万円前後


👉 これらを合計すると、建物本体価格の20〜30%が追加費用として必要になるのが実態です。




✅ 第3章まとめ

  • 坪単価の全国相場は60〜95万円だが、地域や仕様によって大きく変動する

  • 延床面積が小さいと坪単価は高く見え、大きいと安く見えるが総額は増える

  • 本体工事以外に20〜30%の付帯費用が必ず発生する


プロの視点

「見積書を見るときは“坪単価”より“総額”に注目してください。坪単価は比較材料の一つにすぎず、実際に支払うのは総額です。」



第4章:家づくりに必要な予算の考え方

坪単価の罠を回避するためには、「本体価格」ではなく「総額」をベースに予算を考えることが重要です。本章では、資金計画の立て方や、設備・保証の考慮点を解説します。


4-1. 必要な乖離を補うための資金計画

家づくりでは、契約時の見積額と最終的な支払総額の間に乖離が生まれるケースが多く見られます。


乖離の原因

  • 設備や仕様のグレードアップ

  • 地盤改良や外構工事などの追加費用

  • 諸費用や税金の見落とし


👉 そのため、契約時の見積もり金額+20〜30%を想定した資金計画を立てることが現実的です。


資金計画のステップ

  1. 年収・自己資金・住宅ローンの返済可能額を確認

  2. 建物本体価格の上限を算出(総予算の70%以内)

  3. 諸費用・予備費を15〜25%確保




4-2. 住宅購入時の設備とその費用

「坪単価に含まれる標準仕様」では、生活に必要な設備が十分でないことが多いです。


追加されやすい設備例と費用感

  • 食器洗い乾燥機:15〜20万円

  • 浴室乾燥機:10〜15万円

  • 造作収納家具:30〜80万円

  • 高性能サッシ・窓:50〜100万円


👉 標準仕様で満足できるかどうかを確認し、初期の段階でグレードアップ費用を見込むことが大切です。




4-3. 保証内容の確認とその重要性

建物の保証やアフターサービスも、長期的には重要なコスト要素です。


保証内容の例

  • 瑕疵担保責任保険:10年(法律で義務化)

  • 延長保証(20年・30年プラン):50〜100万円

  • 定期点検・メンテナンスパック:数十万円〜


👉 初期費用を抑えたい気持ちは分かりますが、保証やメンテナンスを軽視すると、10年後・20年後に高額修繕費が発生するリスクがあります。




✅ 第4章まとめ

  • 契約時の金額に20〜30%を上乗せして予算を組むことが現実的

  • 標準仕様の設備では不足するケースが多く、追加費用を想定すべき

  • 保証やアフターサービスは将来の修繕費を左右する重要ポイント


プロの視点

「“いま安いか”ではなく“将来も安心か”で判断することが予算計画の本質です。住宅は建てて終わりではなく、30年・40年住み続けるもの。長期的な費用を踏まえて計画することが必要です。」




第5章:坪単価に関するよくある質問(Q&A)

家づくりを検討する施主からは、「坪単価」に関する疑問や誤解が非常に多く寄せられます。本章ではよくある質問を取り上げ、専門家の視点から分かりやすく回答します。


5-1. 坪単価90万は本当にお得か?

Q:坪単価90万と言われました。高すぎるのでしょうか?
A:一概に高い・安いとは言えません。坪単価は延床面積や仕様、地域条件によって大きく変動します。

具体例

  • 首都圏の都市部(建物+高性能仕様) → 坪90万〜100万円は一般的

  • 地方のローコスト住宅 → 坪50万〜70万円程度が目安


👉 坪単価だけで判断せず、総額(建物+土地+諸費用)でいくらかかるかを確認することが重要です。




5-2. 工務店選びのポイント

Q:大手ハウスメーカーと工務店、どちらが良いですか?
A:目的によって選ぶべきです。
  • 大手ハウスメーカー

    • メリット:ブランド力、安定した品質、長期保証

    • デメリット:坪単価が高め(80万〜100万超)

  • 工務店

    • メリット:自由設計が可能、坪単価を抑えやすい

    • デメリット:保証・倒産リスクを事前確認する必要あり


👉 工務店を選ぶ際は「過去の施工実績」「財務状況」「アフター体制」を必ずチェックしましょう。




5-3. 新築住宅で注意すべき設計基準

Q:坪単価に影響する設計上の注意点は?
A:延床面積・仕様・外観の複雑さが大きなポイントです。
  • 延床面積が小さい → 坪単価は割高に

  • 外観が複雑(凹凸が多い・屋根形状が複雑) → コスト増

  • 高性能断熱材・窓 → 初期費用は上がるが光熱費削減で長期的には得


👉 設計基準を理解して「どこにお金をかけるか」を明確にすれば、坪単価の上昇を抑えられます。




✅ 第5章まとめ

  • 坪単価90万円でも「仕様・地域・総額」で妥当か判断すべき

  • 大手メーカーと工務店にはそれぞれ強みとリスクがある

  • 設計基準の工夫で坪単価をコントロールできる


プロの視点

「“坪単価はいくらですか?”と質問する施主は多いですが、本当に聞くべきは“総額でいくら必要ですか?”です。ここを見誤ると、契約後に後悔するケースが非常に多いです。」



第6章:まとめ|坪単価を正しく理解することの重要性


6-1. 坪単価の数字に惑わされないことが大切

坪単価は、家づくりにおいて「建物価格をざっくり把握する目安」にはなります。しかし、外構や諸費用が含まれないため、総額を無視した判断は危険です。


👉 特に「坪単価40万円で建てられます!」という広告に飛びつくと、実際は付帯工事や設備追加で最終的に坪単価70〜80万円相当になることも珍しくありません。




6-2. 総額管理が失敗を防ぐカギ

最も重要なのは「総額管理」です。

  • 建物本体価格

  • 付帯工事費(外構・地盤改良・インテリア)

  • 諸費用(税金・登記・ローン関連費)


👉 これらを合算し、自己資金+住宅ローン返済計画に収まるかを確認することで、予算オーバーや後悔を避けられます。




6-3. 賢い家づくりのために施主ができること

  • 複数社の見積もりを比較する(相見積もり)

  • 見積書の内訳を細かくチェックする

  • 標準仕様とオプションの境界を明確にする

  • 契約前に“総額いくら必要か”を必ず確認する


これらを実践すれば、坪単価の罠に惑わされず、納得のいく家づくりが可能です。




✅ 第6章まとめ

  • 坪単価はあくまで目安であり、家づくりの総額を把握することが最重要

  • 広告の数字に安心せず、必ず付帯工事や諸費用を確認する

  • 総額管理・相見積もり・仕様確認の3点が失敗回避の基本戦略


プロの視点

「“坪単価はいくらですか?”と聞くより、“外構・地盤・諸費用を含めて総額いくら必要ですか?”と質問してください。これだけで、業者の対応力や誠実さが一目でわかります。」



🌟 結論

坪単価は家づくりの目安にはなりますが、鵜呑みにするのは危険です。 「坪単価の罠」に気づき、総額で判断できる施主こそが、予算内で理想のマイホームを手に入れられるのです。




📚 参考文献・出典URL一覧


見積もりに不安があるなら「見積もりバンク」へ


見積書にはプロでも見落とすポイントが多く存在します。だからこそ、

第三者の視点でチェックすることが大切です。

見積もりバンクでは、注文住宅の見積書を中立的な立場で比較・診断し、

安心できる家づくりをサポートします。

  • 不安な見積もりのチェック

  • 他社との比較で見えてくるポイント

  • 契約前のセカンドオピニオンとして

\➡ 詳しくは見積もりバンク公式サイトをご覧ください。







bottom of page