家買う初期費用はいくら?知っておくべき全情報【2025年最新版】
- 将士 飴本
- 8月15日
- 読了時間: 13分
目次
1: 家買う初期費用の基本
1-1: 初期費用とは?家購入に必須の知識
1-2: 家買う際の初期費用の内訳
1-3: 頭金なしで家を買う場合の注意点
2: 中古家買う場合の初期費用
2-1: 中古住宅の価格相場と諸費用
2-2: 仲介手数料と登記費用の具体例
2-3: 中古家購入時のシミュレーション
3: 新築一戸建ての初期費用
3-1: 新築住宅で発生する諸費用の全貌
3-2: 新築購入時に必要な手続き
3-3: 初期費用なしで新築を購入する方法
4-1: ローンに組み込む初期費用のメリット
4-2: 借入額の計算方法とポイント
4-3: 住宅ローンを利用する際の注意事項
5-1: 3,000万の家を買う場合の初期費用の目安
5-2: 初期費用を抑えるための知恵袋
5-3: 不動産取得税や火災保険を考える
6: 引き渡しからその後の費用
6-1: 引っ越し費用と維持費の計算
6-2: 住宅購入後の修繕計画とその費用
6-3: 固定資産税と年間維持費の見積もり

1: 家買う初期費用の基本
1-1: 初期費用とは?家購入に必須の知識
家を購入する際の「初期費用」とは、物件代金以外に契約や入居までに必要となる一時的な費用の総称です。具体的には、頭金・諸費用(登記・仲介・ローン手数料など)・税金・保険料・引っ越し代などが含まれます。
初期費用の位置づけ
住宅購入のスタートラインに必要な資金
ローンを組む場合も、ほとんどが現金払いが必要(例外あり)
「物件価格の5〜10%」が一般的な目安(新築・中古で差あり)
💡 ポイント
「月々のローン返済額」だけに目が行きがちですが、初期費用を甘く見積もると、契約直後に資金ショートする危険があります。
\➡ 関連記事:住宅購入の自己資金はどのくらい必要?平均額を徹底解説
1-2: 家買う際の初期費用の内訳
以下は、新築・中古に共通して発生しやすい初期費用の主な項目です。
項目 | 内容 | 相場目安 |
頭金 | 物件価格の一部を現金で支払う | 物件価格の0〜20% |
仲介手数料 | 不動産会社への報酬 | (物件価格×3%+6万円)+消費税 |
登記費用 | 所有権移転・抵当権設定など | 10〜20万円 |
住宅ローン諸費用 | 事務手数料・保証料など | 数万円〜数十万円 |
保険料 | 火災保険・地震保険 | 10〜30万円 |
税金 | 印紙税・不動産取得税など | 10〜50万円 |
引っ越し代 | 業者依頼や家具購入など | 10〜30万円 |
📌 補足
頭金がゼロでも購入可能な場合はありますが、その分ローン額が増え総返済額も増加します。
火災保険はローン契約条件に含まれることが多く、加入必須です。
1-3: 頭金なしで家を買う場合の注意点
「頭金ゼロ」での購入は一見魅力的ですが、注意すべきリスクがあります。
メリット
手持ち資金が少なくても購入可能
資金を他の用途(家具・引っ越し費用など)に回せる
デメリット
借入額が増え、返済負担が重くなる
金利が高めに設定される場合がある
住宅ローン審査が厳しくなるケースあり
プロ視点のアドバイス
元住宅営業としての経験上、頭金ゼロ購入は「将来の生活資金に余裕がある人」や「ボーナス・副収入が安定して見込める人」向けです。収入が変動しやすい職種の場合は、最低でも物件価格の5〜10%は頭金として確保しておくのが安全です。
\➡ 関連記事:初めての注文住宅でも安心!住宅ローン手続きや流れ完全攻略法
2: 中古家買う場合の初期費用

2-1: 中古住宅の価格相場と諸費用
中古住宅は新築に比べて物件価格が低めですが、初期費用は必ずしも安くなるとは限りません。理由は、仲介手数料やリフォーム費用が加算されるケースが多いからです。
地域 | 中古一戸建て平均価格 (2025年時点) | 初期費用目安(物件価格の○%) |
東京23区 | 約4,500万円 | 7〜10% |
大阪市 | 約3,500万円 | 6〜9% |
地方都市 | 約2,500万円 | 5〜8% |
💡 ポイント
物件価格が安くても、古い物件はリフォーム必須のことが多い。
リフォーム費用が初期費用に含まれるかどうかを事前確認する。
\➡ 関連記事:戸建て中古を買う前に知っておくべき重要ポイント
2-2: 仲介手数料と登記費用の具体例
仲介手数料の計算式(宅建業法上の上限)
仲介手数料 = 物件価格 × 3% + 6万円 + 消費税
例3,000万円の中古住宅を購入する場合
仲介手数料:3,000万円 × 3% = 90万円
+6万円 = 96万円
+消費税(10%)= 105万6,000円
登記費用
所有権移転登記
抵当権設定登記(ローン利用時)
司法書士報酬含めて 10〜20万円 が目安
📌 注意点
「仲介手数料半額」や「無料」の不動産会社もありますが、広告費や別途費用でカバーされていることも多いので総額で判断する。
\➡ 関連記事:注文住宅の登記費用とは?相場と内訳を徹底解説【2025年最新版】
2-3: 中古家購入時のシミュレーション
以下は、物件価格3,000万円の中古住宅を購入する場合の初期費用例です。
項目 | 金額 |
頭金(10%) | 300万円 |
仲介手数料 | 105.6万円 |
登記費用 | 15万円 |
ローン事務手数料・保証料 | 25万円 |
火災保険・地震保険 | 20万円 |
引っ越し代・新家具購入 | 25万円 |
リフォーム(軽微) | 100万円 |
合計 | 590.6万円 |
💡 シミュレーションのポイント
築年数が古い場合はリフォーム費用が高額化しやすい。
「安い物件を買ったらリフォーム費用が新築並みになった」という事例も少なくない。
プロ視点のアドバイス
中古住宅購入時は「物件価格+諸費用+リフォーム費用」で総額を見積もることが鉄則です。内見時には必ずリフォーム業者にも同行してもらい、見積もりを取ってから購入判断すると後悔を減らせます。
3: 新築一戸建ての初期費用

3-1: 新築住宅で発生する諸費用の全貌
新築一戸建ての場合、物件価格以外にも多くの諸費用が発生します。特に建売と注文住宅では費用構成に違いがあります。
項目 | 建売住宅 | 注文住宅 | 相場目安 |
頭金 | あり・なし選択可 | あり・なし選択可 | 物件価格の0〜20% |
登記費用 | 所有権移転登記・抵当権設定登記 | 表示登記・保存登記・抵当権設定登記 | 10〜25万円 |
火災保険・地震保険 | 必須 | 必須 | 10〜30万円 |
印紙税 | 売買契約書に貼付 | 工事請負契約書・売買契約書両方に貼付 | 1〜3万円程度 |
外構工事 | 含まれる場合あり | 別途発生する場合多い | 50〜200万円 |
引っ越し・家具購入費 | 発生 | 発生 | 20〜50万円 |
💡 建売は価格が明確だが、注文住宅は契約後に諸費用が増えるケースが多い特に外構や照明・カーテンなどは「別途工事」になることが多いので注意が必要です。
\➡ 関連記事:住宅購入時に知っておくべき諸費用の全貌!
3-2: 新築購入時に必要な手続き
新築一戸建てを購入する場合、以下の手続きが必要になります。
売買契約または工事請負契約
印紙税の支払い
契約金(手付金)の支払い
住宅ローン契約(本審査)
金融機関との契約
事務手数料・保証料の支払い
登記手続き
表示登記(新築の場合必須)
保存登記
抵当権設定登記
引き渡し・入居準備
火災保険・地震保険加入
引っ越し・家具購入
📌 注意
表示登記は新築住宅特有の費用で、土地家屋調査士への報酬も含め10〜15万円程度かかります。
建売住宅の場合は表示登記が完了済みの場合もあります。
3-3: 初期費用なしで新築を購入する方法
「頭金ゼロ・諸費用込み」の住宅ローンを利用することで、初期費用をほぼゼロに抑えて新築を購入することも可能です。
メリット
貯蓄が少なくても購入可能
手元資金を残せるため引っ越し後の生活に余裕
デメリット
借入額が増え、総返済額が高くなる
金利が高めに設定される場合あり
審査条件が厳しくなることも
プロ視点のアドバイス
頭金ゼロ購入は「金利が低く、将来収入が増える見込みがある場合」に有効です。しかし、長期的な返済負担を考慮し、繰上返済や金利上昇リスク対策を前提に計画することを強くおすすめします。
4: 住宅ローンと初期費用の関係

4-1: ローンに組み込む初期費用のメリット
住宅ローンの中には、初期費用(諸費用)を借入額に含められるタイプがあります。これを「諸費用ローン」または「フルローン(頭金ゼロ+諸費用込み)」と呼びます。
メリット
手元資金を温存できる
引っ越し後の生活資金や家具購入費に充てられる
急な出費にも対応しやすい
具体例
物件価格 3,000万円初期費用 200万円→ 通常は200万円を現金で支払う必要あり→ 諸費用込みローンなら 3,200万円を借入し、月々返済に含められる
💡 ポイント
共働きで今後の収入増が見込める場合に有効
ただし、金利負担が増えるため総返済額は必ず試算すること
4-2: 借入額の計算方法とポイント
住宅ローン借入額は、以下の式で概算可能です。
借入額 =(年間返済可能額)×(返済期間に対応する元利均等返済係数)
年間返済可能額の目安
年収の25〜30%以内が安心ライン
ボーナス払いは過信せず、基本は月々返済で計算
例年収500万円・返済期間35年・金利1.2%の場合
年間返済可能額:500万円 × 25% = 125万円
月返済可能額:約10.4万円
借入可能額:約3,300万円(諸費用込みの場合は+200万円で3,500万円)
📌 注意点
返済比率をギリギリまで上げると、教育費や車の買い替えなどのライフイベントに対応できなくなる
変動金利利用時は金利上昇リスクを想定したシミュレーション必須
\➡ 関連記事:失敗しないための住宅ローン資金計画案
4-3: 住宅ローンを利用する際の注意事項
諸費用ローンの金利は住宅ローンより高めになる場合あり
金融機関によっては諸費用をローンに含められない(別の諸費用ローンを契約する必要あり)
借入額が多くなることで返済比率が上がり、審査に通りにくくなる場合がある
団体信用生命保険(団信)の加入条件を必ず確認(健康状態によっては金利が変わる)
プロ視点のアドバイス
実務経験上、「初期費用もローンに入れるか現金で払うか」は、購入後3年間の生活資金計画を見て判断するのがベストです。手元資金が生活防衛資金として残る方が安心感は高く、繰上返済も柔軟に行えます。
5: 全体の初期費用の目安とシミュレーション

5-1: 3,000万の家を買う場合の初期費用の目安
物件価格3,000万円の住宅を購入する場合の初期費用モデルケースです。※新築・中古で若干差がありますが、ここでは新築建売の例を示します。
項目 | 金額 | 備考 |
頭金(10%) | 300万円 | 頭金ゼロも可能だが返済額増加 |
仲介手数料 | 105.6万円 | 建売の場合、販売元直売で0円になることも |
登記費用 | 15万円 | 所有権移転+抵当権設定 |
ローン事務手数料・保証料 | 25万円 | 金融機関により差あり |
火災保険・地震保険 | 20万円 | 10年分一括契約が一般的 |
印紙税 | 3万円 | 契約書に貼付 |
引っ越し代・家具購入 | 25万円 | 規模や距離により変動 |
合計 | 493.6万円 | 物件価格の約16% |
💡 計算のポイント
頭金ゼロ+諸費用ローンなら初期現金負担をほぼゼロにできるが、総返済額は増える
地域や住宅の種類で諸費用割合は5〜20%と大きく変動
5-2: 初期費用を抑えるための知恵袋
初期費用は工夫次第で数十万円単位の節約が可能です。
節約テクニック一覧
仲介手数料の割引や無料キャンペーンを活用
不動産会社によっては半額・無料のサービスあり
火災保険は比較サイトで複数見積もり
補償内容を絞れば数万円節約可能
引っ越しは閑散期を狙う
1〜2月や6〜8月は料金が安い傾向
外構工事・照明・カーテンは施主支給にする
建築会社経由より安くなる場合あり
諸費用込みローンの金利条件を比較
金利差0.2%でも総返済額は大きく変わる
\➡ 関連記事:注文住宅の外構工事、費用相場はこれだ!
5-3: 不動産取得税や火災保険を考える
不動産取得税
取得後数か月〜半年後に納税通知書が届く
新築・中古ともに課税対象
税率は原則3%(土地・建物価格に対して)
軽減措置(2025年時点)
新築住宅:床面積50㎡以上、住宅用の固定資産税評価額から1,200万円控除
中古住宅:築年数や耐震基準による控除あり
火災保険
住宅ローン契約の条件に含まれる場合が多い
長期一括契約(10年)が一般的だが、短期契約+自動更新で柔軟性を持たせる方法も
プロ視点のアドバイス
不動産取得税は購入後すぐには発生しないため忘れがちですが、初期費用計画に必ず組み込むことが重要です。また、火災保険は「水災・地震補償を付けるか」で金額が倍以上になることもあります。地域リスクに応じて補償範囲を選びましょう。
\➡ 関連記事:初心者必見!戸建て向け安い火災保険の選び方ガイド
6: 引き渡しからその後の費用

6-1: 引っ越し費用と維持費の計算
家の引き渡し後は、すぐに引っ越し代や新生活準備費が発生します。さらに、住宅は所有して終わりではなく、毎年の維持費も必要です。
引っ越し費用の目安
世帯人数 | 引っ越し距離 | 費用目安 |
単身 | 同市内 | 3〜8万円 |
4人家族 | 同市内 | 10〜20万円 |
4人家族 | 遠距離(500km) | 20〜40万円 |
維持費の主な項目
水道光熱費(新居は広くなるため増加傾向)
インターネット・固定電話回線費用
マンションの場合:管理費・修繕積立金
一戸建ての場合:外壁・屋根メンテナンス積立
💡 ポイント
引っ越しは繁忙期(3月・4月)を避けると料金が半額近くになることもあります。
\➡ 関連記事:マイホームの年間維持費はどれくらいか?
6-2: 住宅購入後の修繕計画とその費用
家は年数が経つごとにメンテナンスが必要です。これを見越して修繕積立の計画を立てておくと、急な出費を避けられます。
一戸建てのメンテナンス例
築年数目安 | 修繕内容 | 費用目安 |
5〜10年 | 外壁塗装・屋根点検 | 100〜150万円 |
10〜15年 | 給湯器・水回り交換 | 30〜80万円 |
15〜20年 | 屋根葺き替え・防水工事 | 150〜300万円 |
プロ視点のアドバイス
実務経験上、購入直後から年間5〜10万円を修繕積立に回すのが理想です。外壁塗装などはまとまった金額になるため、ローン完済前でも計画的に積み立てておくべきです。
\➡ 関連記事:住宅メンテナンス費用を抑えるための賢い選び方
6-3: 固定資産税と年間維持費の見積もり
固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に課税されます。新築の場合、3〜5年間の軽減措置がありますが、それでもゼロにはなりません。
固定資産税の計算例
課税標準額 × 1.4% = 年間の固定資産税額
例課税標準額:2,000万円の場合固定資産税:2,000万円 × 1.4% = 28万円/年
年間維持費の目安(戸建ての場合)
項目 | 年間費用目安 |
固定資産税 | 20〜30万円 |
火災・地震保険(年換算) | 2〜5万円 |
修繕積立(任意) | 5〜10万円 |
光熱費増加分 | 3〜5万円 |
💡 注意点
固定資産税の軽減措置は自動適用されますが、申請が必要な自治体もあります。
マンションの場合は管理費・修繕積立金が毎月発生(1〜3万円/月)
まとめと次のステップ
家を買う初期費用は**物件価格の5〜20%**が目安ですが、
新築 or 中古
頭金の有無
諸費用込みローン利用の有無によって大きく変わります。
今回のポイント
初期費用を現金で用意できれば総返済額は減らせる
諸費用込みローンは手元資金温存に有効だが返済額増に注意
購入後のランニングコストも初期段階から計画に含める
専門家コメント
住宅営業経験者として、最も多い失敗は「購入直後の生活資金不足」です。契約時には余裕があっても、引っ越し・家具・固定資産税・メンテナンス費用で数十万円単位の出費が続きます。余裕資金を残し、ローン返済と生活費のバランスを崩さない計画が成功のカギです。
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