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注文住宅の見積もり診断

階段吹き抜けは本当に必要?メリット・デメリットを徹底検証

  • 執筆者の写真: 見積もりバンク担当者
    見積もりバンク担当者
  • 3 日前
  • 読了時間: 16分

更新日:2026年02月12日


「吹き抜けのある階段って、やっぱりおしゃれですよね。」モデルハウスやSNSで見かける階段吹き抜けは、明るくて開放的。しかし実際には、「冬寒い」「音が響く」「掃除が大変」という声も少なくありません。階段吹き抜けは“見た目の設計”ではなく、“性能設計”で決まる間取りです。


この記事では、階段吹き抜けの本当のメリット・デメリットを整理し、採用すべきかどうかを客観的に判断できるよう解説します。


階段吹き抜けは本当に必要?メリット・デメリットを徹底検証

目次


注文住宅の見積もり診断
階段吹き抜けとは?よくある間取りパターン

階段吹き抜けとは、階段上部を2層分開放し、上下階を視覚的・空間的につなぐ設計手法です。近年の注文住宅では人気が高まっていますが、性能設計とセットで考えなければ後悔につながる可能性があります。

1-1. リビング階段×吹き抜けとの違い


■ 要約

リビング階段と階段吹き抜けは混同されがちですが、目的と影響範囲が異なります。

  • リビング階段:階段がリビング内にある構造

  • 階段吹き抜け:階段上部が2層空間として開放されている構造

両方を同時採用するケースもありますが、その場合は空調効率や音の広がりがさらに強まります。


■ 比較表

項目

リビング階段

階段吹き抜け

視線のつながり

強い

非常に強い

採光効果

空調効率への影響

やや低下

大きく低下

デザイン性

コスト増加

小〜中

中〜高

■ 実務での体験

リビング階段のみの想定で契約したものの、設計変更で吹き抜けも追加。冬場の暖房効率が想定より悪くなり、後からエアコンを追加設置した事例もあります。


■ プロ視点アドバイス

✔ リビング階段と吹き抜けは分けて考える

✔ 両方採用するなら断熱等級を上げる

✔ 空調計画を必ず同時に検討する



1-2. どんな家で採用されやすいか


■ 要約

階段吹き抜けは、採光確保や空間演出を重視する住宅で採用されやすい傾向があります。


■ 採用されやすい住宅条件

  • 都市部の狭小地住宅

  • 南面に大きな窓を取りにくい土地

  • 北側斜線規制のある地域

  • 在宅時間が長い家族構成

上部窓(ハイサイドライト)と組み合わせることで、安定した採光を確保できます。


■ 業界内部事情

モデルハウスでは吹き抜けがあると空間が広く感じられ、第一印象が良くなります。そのため提案頻度は高めです。ただし、見栄え優先で性能が後回しになるケースもあります。


■ プロ視点アドバイス

✔ 土地条件とセットで判断

✔ 採光シミュレーションを確認

✔ 温熱環境の数値(UA値)を確認



1-3. 採用前に押さえる前提(面積・コスト)


■ 要約

階段吹き抜けは「空間が増える」のではなく、「床面積が減る」設計です。


■ 面積ロスの現実

吹き抜け部分(2〜4畳)は床として使えません。延床30坪の家では、1坪あたり約80〜120万円相当の価値を失う計算になります。


■ コスト目安

項目

追加費用目安

構造補強

10〜30万円

手すり変更

15〜50万円

高窓追加

10〜40万円

空調追加

10〜20万円

合計で50万円以上増えることもあります。


■ よくある落とし穴

  • 構造補強費が後出しになる

  • 窓性能を落として予算調整

  • 安全基準対応で手すり変更

性能を削って調整するのは最も危険です。


■ チェックリスト

✔ 延床面積に余裕がある

✔ 断熱等級6以上を検討

✔ 高性能窓を採用予定

✔ 空調計画まで決めている



■ 第1章まとめ

階段吹き抜けは、

  • 採光に有効

  • 空間演出に優れる

  • 面積ロスとコスト増がある

  • 性能設計が前提条件

という特徴があります。



階段吹き抜けのメリット

階段吹き抜けが人気の理由は、単なる「見た目」だけではありません。正しく設計されれば、採光・開放感・家族のつながりといった心理的価値を高めることができます。

ただし、メリットは条件付きで成立します。ここではその本質を整理します。

2-1. 採光が取りやすく家が明るくなる


■ 要約

階段吹き抜け最大のメリットは、上部から安定した自然光を取り込めることです。

特に都市部の住宅では、隣家との距離が近く、1階から十分な採光を確保できないケースが多くあります。そこで高窓(ハイサイドライト)と吹き抜けを組み合わせることで、2階から光を落とす設計が可能になります。


■ 採光の仕組み

  • 上部窓から直射日光を取得

  • 壁面反射で室内に拡散

  • 階段空間を通して1階へ落ちる

建築基準法では居室に一定の採光面積が必要ですが、吹き抜けはこの条件を満たしやすい設計でもあります。


■ 数値的視点(実務)

実務上、南側に大開口が取れない住宅では、

  • 通常設計:昼間照明ONが多い

  • 吹き抜け設計:昼間照明OFF率が高い

という傾向が見られます。

年間電気使用量で見ると、照明分で約3〜5%の差が出ることもあります(体感ベース)。


■ 実体験談

北側道路の住宅で南面採光が難しい土地。階段吹き抜け+高窓を採用し、1階LDKが安定した明るさに。

施主からは「昼間の照明がほぼ不要になった」との声。


■ プロ視点アドバイス

✔ 土地条件が悪いほど効果大

✔ 窓性能は必ず高断熱タイプに

✔ 夏季の日射遮蔽計画もセットで検討



2-2. 開放感が出て空間が広く見える


■ 要約

吹き抜けは実際の床面積を増やさずに、体感面積を広げる効果があります。


■ なぜ広く感じるのか?

  • 天井高さが2倍になる

  • 視線が上に抜ける

  • 壁の圧迫感が減る

心理学的にも、天井高が高い空間は開放的に感じやすいとされています。


■ 比較イメージ

項目

通常階段

階段吹き抜け

天井高さ

約2.4m

最大5m超

視線の抜け

横方向のみ

縦方向に広がる

体感広さ

延床通り

延床以上に感じる

■ 業界内部事情

モデルハウスで吹き抜けが多い理由はここです。

  • 体感が強い

  • 印象に残る

  • 「広い家」に見える

ただし、実際の床面積は増えていません。


■ 実務者目線

延床30坪の家で吹き抜けを採用すると、体感は35坪クラスに感じることもあります。

ただし、床面積は減っています。


■ プロ視点アドバイス

✔ 延床に余裕がある家で採用

✔ 収納不足にならないよう注意

✔ 体感広さと実用性のバランスを取る



2-3. 家族の気配がつながりやすい


■ 要約

階段吹き抜けは上下階の音・気配・光を共有します。これが「家族のつながり」を感じやすくするというメリットがあります。


■ 具体的効果

  • 2階の子どもの声が聞こえる

  • 1階の生活音が伝わる

  • 上下階で会話が可能

在宅ワーク家庭では、安心感を感じるという声もあります。


■ 実体験

共働き世帯で子どもが小学生。吹き抜け越しに「おかえり」が言える設計に満足。

一方で思春期になると音問題に発展する可能性も。


■ メリットと裏表

ポイント

メリット

裏側

安心感

騒音

におい

空気循環

調理臭拡散

気配

つながり

プライバシー低下

■ 専門家コメント

・家族構成で評価が変わる・幼少期はメリットが強い・思春期以降は慎重に検討


■ 第2章まとめ

階段吹き抜けのメリットは:

  • 上部採光が可能

  • 開放感が高い

  • 家族のつながりを感じやすい

しかし、これらは性能設計が整っている前提で成立します。



階段吹き抜けのデメリット

階段吹き抜けの魅力は確かにあります。しかし、実務の現場では「後悔」の声も少なくありません。

重要なのは、デメリットは構造上“必ず発生する”という前提で考えることです。

ここでは、実際に多い3つの課題を解説します。

3-1. 冷暖房効率が落ちやすい


■ 要約

階段吹き抜け最大のデメリットは、冷暖房効率の低下です。

空間が縦に広がることで、暖気は上に溜まり、冷気は下に滞留します。


■ なぜ効率が落ちるのか?

  • 空間体積が増える

  • 階間の空気が分断されない

  • 温度ムラが発生しやすい

特に断熱等級が低い住宅では、この影響が顕著になります。


■ 数値的視点(温熱環境)

住宅の断熱性能は「UA値」で表されます。

  • 等級4(旧基準) → 吹き抜けで寒さ顕著

  • 等級6以上 → 体感差が小さくなる

近年の省エネ基準(2025年義務化)では性能向上が求められていますが、吹き抜けを採用するなら最低でも等級6以上が推奨水準です。


■ 実体験

築5年・等級4相当の住宅で吹き抜け採用。冬場、2階は暑く1階は寒いという温度差が発生。

結果:

  • エアコン増設

  • シーリングファン追加

  • 光熱費上昇

「おしゃれだけど寒い」はよく聞く声です。


■ チェックリスト

✔ 断熱等級6以上

✔ 高性能トリプルガラス

✔ 気密測定実施(C値確認)

✔ 空調計画済み


■ プロ視点アドバイス

・吹き抜け=性能前提・断熱が弱い家では採用しない・空調費まで試算する


3-2. 音・におい・生活感が広がりやすい


■ 要約

階段吹き抜けは上下階がつながるため、音・におい・生活音が拡散しやすい構造です。


■ 音の問題

  • テレビ音

  • 生活音

  • 子どもの足音

  • ドライヤー音

2階で在宅ワークをしている場合、1階の音がダイレクトに伝わることがあります。


■ においの問題

  • 調理臭

  • 焼肉・魚

  • 来客時の生活臭

換気計画が弱いと、においが2階に広がります。


■ 実務体験談

小学生までは「気配が安心」。中学生以降は「音が気になる」に変化。

家族構成の変化で評価が変わる典型例です。


■ メリットとの比較

項目

メリット

デメリット

気配

安心感

プライバシー低下

家族のつながり

騒音

空気

循環しやすい

におい拡散

■ プロ視点アドバイス

✔ 将来の家族構成を想定

✔ 吸音材や建具計画を検討

✔ 換気計画を重視



3-3. 掃除・メンテナンスが大変


■ 要約

吹き抜けは「見上げる空間」。つまり、掃除しにくい空間でもあります。


■ よくある問題

  • 高窓の掃除が困難

  • 照明交換が危険

  • シーリングファンの埃

  • 手すりの安全管理


■ メンテナンス頻度

高窓の外側清掃は年1〜2回推奨。足場が必要なケースもあります。


■ 実体験

高窓の掃除で業者依頼。1回あたり2万〜5万円。

「想定していなかった維持費」という声も。


■ チェックリスト

✔ 掃除動線を設計済み

✔ 足場不要設計

✔ 照明交換方法を確認

✔ 安全基準適合手すり


■ 専門家コメント

・デザインは一瞬・メンテナンスは30年続く・将来の掃除動線まで設計する

👇もっと深く知りたい方はこちら


■ 第3章まとめ

階段吹き抜けのデメリットは:

  • 冷暖房効率の低下

  • 音・においの拡散

  • 掃除・維持管理の負担

これらは必ず発生する構造的課題です。

重要なのは「避ける」か「対策する」かの判断。



後悔しやすい「失敗パターン」

階段吹き抜けで後悔するケースは、「吹き抜けが悪い」のではなく、設計前提が不足していることが原因です。

ここでは、実務で実際に多い3つの失敗パターンを解説します。

4-1. 断熱・気密・換気計画が弱い


■ 要約

階段吹き抜けは、断熱性能が低い住宅では致命的な弱点になります。


■ よくある失敗

  • 等級4相当で採用

  • アルミ樹脂複合サッシ使用

  • 気密測定未実施

  • 換気設計が不十分

結果:

  • 冬寒い

  • 夏暑い

  • 光熱費増加


■ 性能基準の目安(2026年基準)

性能指標

推奨水準

断熱等級

等級6以上

UA値

0.46以下目安

C値

1.0以下(理想0.5以下)

トリプルガラス推奨

※地域区分により基準は変動


■ 実体験

等級4住宅で吹き抜け採用。冬の1階室温が18℃未満に低下。

「暖房つけても足元が寒い」

これは性能不足が原因です。


■ プロ視点アドバイス

✔ 性能値を必ず数値で確認

✔ 「高断熱仕様です」ではなくUA値確認

✔ 気密測定実施住宅を選ぶ


👇もっと深く知りたい方はこちら


4-2. 日射の入り方を読めていない


■ 要約

吹き抜け+高窓は採光に有効ですが、日射取得と遮蔽の計算を誤ると“灼熱空間”になります。


■ 夏の落とし穴

  • 南高窓から直射日光侵入

  • 階段上部に熱溜まり

  • エアコン効きづらい


■ 冬の問題

  • 日射が入らない向き

  • 暖かくならない

  • 期待した効果が出ない


■ 実務例

西向き高窓を採用。夏場、午後の室温が上昇。

結果:

  • 外付けブラインド追加

  • 遮熱フィルム施工

後付け対策で費用増。


■ チェックポイント

✔ 方位確認

✔ 庇・ブラインド計画

✔ 夏至・冬至の日射シミュレーション


■ 専門家コメント

・吹き抜けは「光」だけでなく「熱」も通す・日射取得と遮蔽はセット設計・パッシブ設計の理解が重要


4-3. 手すり・安全性・落下対策が甘い


■ 要約

階段吹き抜けは「高さ」があるため、安全設計が極めて重要です。


■ よくある問題

  • 手すり高さ不足

  • 子どもの転落リスク

  • 落物リスク

  • 地震時の安全性


■ 建築基準法の基準

  • 手すり高さ:110cm以上

  • 隙間幅制限あり

しかし、デザイン優先で基準ギリギリ設計になるケースも。


■ 実務体験

アイアン手すり採用後、子どもが隙間に足をかけようとする。

追加で落下防止ネット設置。


■ チェックリスト

✔ 手すり高さ110cm以上

✔ 隙間幅を確認

✔ 地震時の安全性

✔ 将来の子ども行動を想定


■ プロ視点アドバイス

・デザインより安全・子どもの成長を想定・地震リスクも考慮


■ 第4章まとめ

階段吹き抜けの後悔は:

  • 性能不足

  • 日射計画不足

  • 安全設計不足

この3つが原因。

つまり、性能設計が全ての土台です。



階段吹き抜けが向いている家・向いていない家

ここまでメリット・デメリット・失敗パターンを見てきました。

結論として、階段吹き抜けは**「良い・悪い」ではなく「合う・合わない」**で判断すべき設計です。

この章では、暮らし方・家族構成・建物形状別に整理します。

5-1. 向いている暮らし方(家族構成・在宅)


■ 要約

階段吹き抜けが向いているのは、“空間のつながり”を価値として感じる家庭です。


■ 向いているケース

  • 小さな子どもがいる家庭

  • 在宅ワークが多い家庭

  • 開放感を重視する夫婦世帯

  • 採光が取りにくい土地条件


■ 具体例

  • 小学生までの子どもがいる家庭→ 2階にいても気配が伝わる→ 安心感がある

  • 在宅ワーク世帯→ 空間の閉塞感を減らせる→ 日中の明るさが確保できる


■ 実務体験

共働き家庭で階段吹き抜けを採用。子どもが帰宅した際、2階から「おかえり」が言える設計に満足。

心理的なつながりは確かに強まります。


■ プロ視点アドバイス

✔ 幼少期中心ならメリット大

✔ 日中在宅が多い家庭に向く

✔ 採光重視なら有効



5-2. 向いていないケース(暑さ寒さ・音)


■ 要約

温熱・音・プライバシーを重視する家庭には不向きな場合があります。


■ 向いていないケース

  • 寒がり・暑がりの家族

  • 思春期の子どもがいる家庭

  • 音に敏感な人がいる

  • 冷暖房効率を最優先する家庭


■ よくある後悔

中学生以降になると:

  • 音が気になる

  • プライバシーが欲しい

  • 生活時間帯がずれる

メリットがデメリットに転じることがあります。


■ 実務例

2階で夜型生活の子ども。1階リビングに生活音が響く。

後から引き戸設置を検討。


■ プロ視点アドバイス

✔ 将来の家族構成変化を想定

✔ プライバシー重視なら慎重に

✔ 音問題を軽視しない



5-3. 平屋・2階建てでの考え方


■ 要約

建物形状によって、階段吹き抜けの意味は変わります。


■ 平屋の場合

平屋では階段吹き抜けは不要。ただし「勾配天井×高窓」という形で代替設計が可能。

→ 同様の開放感を得られる→ 温熱管理は比較的容易


■ 2階建ての場合

2階建てでは:

  • 空間演出効果が高い

  • 温熱設計難易度も上がる

特に延床30坪未満では、床面積ロスが影響しやすい。


■ 比較表

建物タイプ

吹き抜け効果

温熱難易度

平屋

勾配天井で代替可

2階建て

視覚効果大

中〜高

狭小住宅

採光効果大

■ 専門家コメント

・30坪未満なら慎重・平屋は勾配天井で十分・性能が伴わない2階建ては危険

👇もっと深く知りたい方はこちら


■ 第5章まとめ

階段吹き抜けが向いているのは:

  • 採光を重視

  • 空間演出重視

  • 家族のつながり重視

向いていないのは:

  • 温熱効率最優先

  • 音・プライバシー重視

  • 延床面積に余裕がない

暮らし方で判断することが最重要です。



階段吹き抜けを採用するなら必須の対策

ここまで読んで「やっぱり不安…」と感じた方もいるかもしれません。

しかし、階段吹き抜けは正しい性能設計を行えば十分成立する設計手法です。

問題は「対策なし」で採用すること。

この章では、実務で必須とされる3つの対策を解説します。

6-1. 断熱等級・窓性能の考え方


■ 要約

階段吹き抜けを採用するなら、最低でも断熱等級6以上が基準ラインと考えるべきです。


■ なぜ性能が重要か?

吹き抜けは空間体積が増えます。

  • 体積増加=熱負荷増加

  • 窓面積増加=熱損失増加

断熱性能が低いと、冷暖房効率は大きく落ちます。


■ 推奨スペック(2026年基準)

項目

推奨水準

断熱等級

等級6以上

UA値

0.46以下(地域による)

トリプルガラス推奨

気密

C値1.0以下(理想0.5以下)

2025年以降、省エネ基準は義務化されていますが、義務基準=快適基準ではありません。


■ 実務者の本音

「吹き抜けで寒い家」は、ほぼ性能不足。

断熱仕様を標準のままにしているケースが多いです。


■ プロ視点アドバイス

✔ 数値で確認(UA値・C値)

✔ 窓を妥協しない

✔ 「高断熱仕様」という言葉を鵜呑みにしない


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6-2. シーリングファン・空調計画のコツ


■ 要約

空気を“動かす設計”が必須です。


■ なぜファンが必要?

暖気は上へ、冷気は下へ。

シーリングファンで循環させないと、温度ムラが発生します。


■ 空調設計のポイント

  • エアコン位置は吹き抜けを意識

  • 全館空調との相性良好

  • 2階ホールにも送風計画


■ よくある失敗

  • ファンなし設計

  • エアコン能力不足

  • 吹き抜け上部に冷気が溜まる


■ 実務例

ファン未設置の住宅で冬場温度差4℃以上。

後付けで設置。


■ プロ視点アドバイス

✔ 最初から空調計画に組み込む

✔ ファンは必須と考える

✔ 空気の流れを設計段階で確認



6-3. 掃除しやすい設計と照明計画


■ 要約

吹き抜けは「維持管理」が設計の一部です。


■ 掃除対策

  • 窓清掃動線確保

  • 手すり高さと安全性

  • 足場不要設計


■ 照明計画

  • LED長寿命タイプ

  • ダウンライト配置

  • ペンダント照明はメンテナンス性確認


■ 維持費目安

項目

費用目安

高窓清掃

2〜5万円/回

照明交換

足場必要時追加費用

■ 専門家コメント

・デザインは一瞬・掃除は30年続く・将来の動線まで設計する


■ 第6章まとめ

階段吹き抜けを採用するなら:

  • 高断熱・高気密

  • 空調循環計画

  • 掃除・安全対策

この3点が必須条件。

「見た目」より「性能設計」です。



まとめ|階段吹き抜けは「見た目」より「性能設計」で決める

ここまで、階段吹き抜けのメリット・デメリット・失敗パターン・対策まで解説してきました。

結論はシンプルです。

階段吹き抜けは「おしゃれ」だから選ぶものではない。性能設計が整っているなら選んでよい設計です。

7-1. 階段吹き抜けの判断基準を整理する


■ 要約

採用の可否は、感情ではなく「条件」で決めるべきです。


■ 採用してよい条件

✔ 断熱等級6以上

✔ 高性能窓(トリプル推奨)

✔ 気密測定実施住宅

✔ 空調循環計画済み

✔ 延床面積に余裕あり

✔ 家族のつながりを重視


■ 慎重になるべき条件

✔ 等級4〜5程度

✔ 狭小で床面積が不足

✔ 音・プライバシー重視

✔ 光熱費を抑えたい


■ 比較まとめ表

判断軸

採用OK

慎重

断熱性能

等級6以上

等級4〜5

家族構成

小さな子ども

思春期

重視価値

開放感

温熱効率

予算

余裕あり

余裕なし



7-2. 業界内部のリアルな話

正直に言うと、階段吹き抜けは「映える設計」です。

  • モデルハウスで印象が強い

  • SNSで人気

  • 契約率が上がりやすい

しかし、住宅は30年住むもの。

デザインは3ヶ月で慣れます。光熱費は30年続きます。



■ 最終結論

階段吹き抜けは、

  • 正しく設計すれば価値がある

  • 性能が弱いと後悔につながる

つまり、

「階段吹き抜けが必要か?」ではなく「あなたの家に性能的に成立するか?」が本質です。


出典元

資料名・ページ名

内容概要

URL

国土交通省

建築基準法(採光・手すり基準)

採光面積・手すり高さなどの法的基準

住宅金融支援機構

フラット35 技術基準

断熱性能・仕様基準

環境省

住宅の断熱性能と省エネ

住宅の温熱環境・エネルギー消費

経済産業省 資源エネルギー庁

家庭部門のエネルギー消費実態

冷暖房・照明エネルギー消費データ

一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構

住宅のUA値・断熱指標解説

断熱性能指標の技術資料

日本建築学会

建築環境工学資料

空気循環・温度ムラに関する研究


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