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火災保険を住宅ローンで払うのはアリ?一括払いとの違いを徹底比較

  • 執筆者の写真: 見積もりバンク担当者
    見積もりバンク担当者
  • 8月8日
  • 読了時間: 28分

更新日:6 日前

更新日:2025年12月02日


マイホーム購入時に必ず登場する「火災保険」。住宅ローンを組む際、「保険料をローンに含めて支払いますか?」と銀行から聞かれた経験がある人も多いでしょう。

しかし——実はこの選択、支払い方法によって総額が数万円単位で変わることをご存じでしょうか?

本記事では、「火災保険を住宅ローンで払う」ことの仕組み・メリット・デメリット・一括払いとの違いを、住宅FP・元住宅営業の視点から徹底解説します。

初心者でも理解できるように図表や実例を交えながら、「どちらの支払い方法を選ぶべきか?」を、資金計画・リスク・将来性の3視点から分析。読了後には、自分に最適な選択肢が見つかるはずです。

火災保険を住宅ローンで払うのはアリ?一括払いとの違いを徹底比較

目次

1-1. 火災保険は住宅ローン契約時にほぼ必須

1-2. 保険料の支払い方法は「一括」か「分割」

1-3. 住宅ローンに組み込む=“分割払い”の一種

2-1. 金融機関による「火災保険料の融資」とは

2-2. 保険期間と返済期間の違いに注意

2-3. 実際の手続きと必要書類の流れ

3-1. 初期費用を抑えられる

3-2. 手続きが一括で済む

3-3. 保険料を月々の支払いに分散できる

4-1. 金利がかかるため総支払額が増える

4-2. 保険の自由度が下がる(銀行指定の保険)

4-3. 途中で解約・変更しづらい

5-1. 一括払い vs ローン払いの総支払額

5-2. 10年更新型と長期契約型の違い

5-3. 年間保険料・返済総額の目安

6-1. 銀行指定ではなく自分で選ぶべき理由

6-2. 補償範囲・免責・特約の見極め方

6-3. 住宅ローン控除・地震保険との関係


火災保険と住宅ローンの関係を理解しよう

1-1. 火災保険は住宅ローン契約時にほぼ必須

注文住宅や新築一戸建てを購入する際、「火災保険」は住宅ローンを組むための必須条件とされています。なぜなら、ローンの返済中は建物が**金融機関の担保(抵当物件)**となるため、万一火災や自然災害で損壊した場合でも、銀行はその資産価値を保全したいからです。

したがって、銀行・フラット35などの金融機関では「火災保険の契約確認」が住宅ローン審査の条件に組み込まれています。加入していないと融資実行(=ローン開始)できないことも多く、これは建築業界では一般常識といえます。


👉 ポイント

  • 火災保険は任意保険ではあるが、住宅ローン利用時は実質的に加入必須。

  • 金融機関指定の保険会社でなくてもOK(ただし確認が必要)。

  • 契約期間は最長10年。2022年以降は長期一括払い契約が縮小傾向。




1-2. 保険料の支払い方法は「一括」か「分割」

火災保険料の支払いには主に以下の2パターンがあります。

支払い方法

特徴

向いている人

一括払い (長期契約)

10年分などをまとめて支払う。総額が安くなるが初期費用が高い。

資金に余裕があり、長期的コストを抑えたい人

分割払い (年払・月払)

年単位・月単位で支払う。初期費用を抑えやすいが、総額は割高。

頭金・諸費用を節約したい人、現金を温存したい人

かつては「10年一括払い」が主流でしたが、近年は保険会社の制度変更により、最長契約期間が5年に短縮されるなど、一括契約のメリットが減少しています。そのため、**住宅ローンに組み込む=実質的な“分割払い型”**を選ぶケースが増えているのです。




1-3. 住宅ローンに組み込む=“分割払い”の一種

火災保険料を住宅ローンに含めることは、言い換えれば保険料をローンとして融資してもらうという仕組みです。金融機関が保険料分を建築費に上乗せし、返済期間を通じて金利を含めた分割払いとして処理します。


🔍 仕組みのイメージ

項目

内容

住宅ローン本体

建物・土地の購入費用(例:3,000万円)

火災保険料

10年分一括保険料(例:25万円)

合計融資額

3,025万円(=住宅ローン+火災保険料)

支払方法

毎月の返済に含まれる(例:35年ローン)

注意点

金利が保険料にもかかるため、支払総額が増える

このように、「火災保険を住宅ローンで払う」というのは、実質的に金利付きの分割払いです。ただし、現金を温存できるため、初期費用を抑えたい人には有効な選択肢でもあります。


💬 プロのアドバイス(住宅ローン担当経験より)

火災保険をローンに組み込む場合、返済シミュレーションで“保険料込み”総額を確認しておくことが大切。特に金利1%台でも、35年間支払うと数万円〜10万円以上の差が出ることも。一方で「現金の流動性」を重視する人にとっては、ローン組み込みは有利なケースも多い。

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火災保険を住宅ローンに組み込む仕組み

2-1. 金融機関による「火災保険料の融資」とは

火災保険を住宅ローンで支払うというのは、正確には**「金融機関が火災保険料を立て替え、住宅ローンの一部として融資する」**という仕組みです。この方法は、住宅ローンの借入時に「諸費用(火災保険料・登記費用など)も含めて借りる」ケースでよく利用されます。


🔍 流れのイメージ

ステップ

内容

① 住宅ローンの見積もり作成

銀行が建築費・諸費用・保険料を含めて融資額を算出

② 火災保険会社の選定

借主が銀行指定または自由選択の保険会社を選ぶ

③ 金融機関が立て替え払い

銀行が保険料を一括払いで支払い、融資残高に加算

④ 借主がローン返済

保険料分を含めて毎月返済(金利が発生)

💡 具体例

建物+土地費用が3,000万円、火災保険料が20万円だった場合

👉 銀行は 3,020万円 を融資し、20万円分の火災保険料を保険会社に一括払いします。借主は 毎月のローン返済の中で20万円+金利分 を返済していく、という仕組みです。




2-2. 保険期間と返済期間の違いに注意

火災保険を住宅ローンに組み込むときに見落としがちなのが、「保険期間と住宅ローン期間が一致しない」という点です。


📘 保険期間とローン期間のズレの例

項目

内容

住宅ローン期間

35年(例:2025〜2060年)

火災保険契約期間

10年(例:2025〜2035年)

更新タイミング

2035年に再契約が必要(その際は現金払い)

つまり、火災保険をローンに含められるのは最初の契約分だけ。10年後の更新時は、別途現金で支払う必要があります。この点を見落としていると、「ローンに組み込んだから今後も自動更新される」と誤解してしまい、将来的な出費計画にズレが生じる可能性があります。


🔸 注意ポイント

  • 保険期間終了時に「自動更新」される仕組みはほぼない。

  • 更新時の保険料は物価上昇や建築費高騰の影響を受けて高くなる傾向。

  • ローン返済中でも、火災保険を更新しないと融資契約違反になるケースがある。




2-3. 実際の手続きと必要書類の流れ

住宅ローンに火災保険を組み込む場合、銀行・保険会社・建築会社の3者が関わります。以下のような流れで手続きが行われます。


手続きの流れ

1️⃣ 見積書の確認

→ 工務店やハウスメーカーが提示する建物見積に「火災保険料」が含まれているか確認。

2️⃣ 金融機関への申請

→ 住宅ローン申込書の「諸費用欄」に火災保険料を記載。

→ 銀行担当者に「保険料も融資に含めたい」と伝える。

3️⃣ 保険会社・代理店との契約

→ 金融機関が指定する保険代理店、または自由に選択可能な保険会社と契約。

→ 「保険契約確認書」を金融機関に提出。

4️⃣ 融資実行時の立て替え支払い

→ 銀行が火災保険料を代理で支払い、融資額に上乗せ。

5️⃣ 住宅ローン返済開始

→ 建物完成・引渡し後、ローン返済が開始され、保険料分も含まれる。


📄 主な必要書類一覧

書類名

提出先

内容

火災保険申込書

保険会社・代理店

保険プラン・期間を記載

保険契約確認書

金融機関

火災保険加入の証明

見積書・建物概要書

金融機関

保険料算定の基礎資料

住宅ローン申込書

銀行

保険料を融資に含める申請欄あり

⚠️ よくある誤解

「銀行で火災保険を申し込まないといけない」と思っている人が多いですが、実際には 借主が自分で選んだ保険会社の契約でも問題なし。ただし、銀行によっては「審査・確認の手間が増えるため推奨しない」と案内されることもあります。



🧩 まとめ:仕組みを理解して正しく選ぼう

火災保険を住宅ローンに組み込むことは、「一時的な資金負担を軽減する」有効な手段ですが、仕組みを正しく理解しておかないと、将来の更新や総支払額で損をする可能性もあります。


✅ チェックリスト:住宅ローンに火災保険を含める前に確認すべきこと

  • 保険料を融資に含めることで総額はいくら増えるか

  • 保険期間とローン返済期間のズレを把握しているか

  • 銀行指定の保険か、自分で選んだ保険かを確認したか

  • 更新時(10年後)の支払い方法を計画しているか


💬 専門家コメント

「“火災保険を住宅ローンに含める=金利がかかる”ことを理解している人は意外と少ないです。初期費用を抑えることは魅力ですが、長期的には数万円単位の差になります。資金計画時には必ず“現金払いの場合との総額比較”を行うのがおすすめです。」



火災保険を住宅ローンで払うメリット

3-1. 初期費用を抑えられる

火災保険を住宅ローンに組み込む最大のメリットは、住宅購入時の初期費用を抑えられることです。住宅ローン契約時は、頭金・諸費用・登記費・引越し代・外構費など、数百万円単位の支払いが集中します。その中で火災保険料(10年一括払いで20万〜40万円程度)を現金で支払うのは負担が大きいという声も多くあります。


💰 現金負担の違い(例)

支払方法

初期費用に必要な現金

備考

一括払い(現金)

約30万円

契約時に一括支払い

ローン払い(融資に含む)

0円

月々返済に含まれる

このように、住宅ローンに火災保険を含めることで、初期に現金を温存できるのが最大の利点です。特に、家具家電の購入・外構費・カーテン・照明などで出費がかさむ新築時には、手元資金を残せることが安心につながります。


💬 実体験

筆者が担当したお客様の中には、火災保険料約25万円をローンに含めたことで、「浮いた現金でカーテンやエアコン費用をまかなえた」と喜ばれていたケースもあります。



3-2. 手続きが一括で済む

住宅ローンに火災保険を組み込むと、契約・支払い手続きが一度で完了するのもメリットの一つです。住宅購入時には多数の契約が同時進行します。火災保険を別途契約しようとすると、次のような手間が発生します。


🔸 別契約にした場合の手間

  • 保険会社の比較・見積もり依頼

  • 保険証券の送付・支払方法の設定

  • 金融機関への加入証明提出 (※提出が遅れると融資実行が遅れる場合あり)


これらを避け、銀行の住宅ローン担当が一括で代行してくれるのが「ローン組み込み型」の利点です。金融機関によっては提携保険会社と連携しており、最短でローン契約と同日に保険契約が完了することもあります。


💬 プロの視点

「火災保険の契約漏れ・支払い遅れ」が原因で融資実行が遅れるケースは意外と多いです。ローン組み込みにすれば、銀行側が加入状況を管理してくれるため安心です。



3-3. 保険料を月々の支払いに分散できる

もう一つの利点は、火災保険料を“月々払い”にできるという点です。住宅ローンに組み込むことで、実質的に火災保険料を分割払いする形になります。


💡 支払いイメージ(35年ローンの場合)

支払項目

一括払い

ローン払い(35年)

保険料

30万円

約40万円(利息含む)

月々負担額

30万円一括

約950円/月(概算)

メリット

総額が安い

初期負担が少ない・家計に優しい

確かに、金利がかかるため総額では割高になりますが、**「月々1,000円未満の上乗せで済む」**ケースも多く、家計のバランスを取りやすくなります。特に、子育て世帯や共働き家庭では、初期費用よりも「月々の支払い額」で判断する方が多い傾向にあります。


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🔍 Q&A:よくある質問


Q:火災保険を住宅ローンに含めると審査に影響する?

A:いいえ、保険料は「諸費用」として融資額に含まれるため、基本的に審査上の不利はありません。ただし、融資額が上限近い場合は総額超過に注意が必要です。


Q:ローンを組み直したら火災保険も変更される?

A:原則として、住宅ローンの借り換えをしても火災保険契約は別扱いです。ただし、銀行によっては再度契約確認を求められることがあります。


Q:火災保険料をローンで払っても控除できる?

A:火災保険料そのものは住宅ローン控除の対象外です。ただし、地震保険を併用する場合は「地震保険料控除」の対象になります。




📘 専門家コメント:ローン払いのメリットを最大化するコツ


🔸 住宅ローン担当者のアドバイス

火災保険をローンに含める際は、「固定金利」か「変動金利」かを確認する。 → 長期的に見ると、固定金利型の方が利息差を予測しやすい。更新時(10年後)の保険料を見越して、「将来積立」を意識した家計設計を。

🔸 住宅FP(ファイナンシャルプランナー)の意見

「手元資金を減らさない」という意味で、ローン払いは非常に合理的。ただし、“安く見える”月額負担に惑わされず、総支払額で判断することが重要。



✅ まとめ:火災保険を住宅ローンで払うのは“あり”な選択肢


火災保険を住宅ローンに含めることで、

  • 初期費用を大きく抑えられる

  • 手続きがスムーズに進む

  • 月々の支払いに分散できる

という明確なメリットがあります。ただし、「金利がかかる=総支払額が増える」という点を理解したうえで選択することが大切です。


💡 ポイント

整理短期的に負担を減らしたい → ローン払いがおすすめ総支払額を抑えたい → 一括払いがおすすめ家計全体のバランスで判断するのがベスト



火災保険を住宅ローンに組み込むデメリット

4-1. 金利がかかるため総支払額が増える

火災保険を住宅ローンに組み込む最大のデメリットは、金利がかかることによって支払総額が増えるという点です。

一見「月々の負担が軽くなる」ように見えますが、実際には保険料に住宅ローンの金利が上乗せされるため、長期的に見ると支払う総額が増える仕組みです。


💰 例:火災保険料30万円をローンに含めた場合

金利

返済期間

支払総額(概算)

増加額

1.0%

35年

約35万円

+5万円

1.5%

35年

約37万円

+7万円

2.0%

35年

約39万円

+9万円

つまり、30万円の火災保険料をローンに含めただけで、最終的に35〜40万円程度を支払うことになります。「たった1%の金利でも、35年間積み上げれば数万円の差」が生じる点は見逃せません。


💬 プロの視点

多くの施主が「月々1,000円程度だから問題ない」と考えますが、金利負担を含めると確実に“割高”になります。総額で判断する癖をつけることが、資金計画を誤らないコツです。



4-2. 保険の自由度が下がる(銀行指定の保険になるケース)

住宅ローンに火災保険を組み込むと、銀行や提携代理店の指定保険に加入しなければならないケースが少なくありません。

これは金融機関が保険契約を一括で管理するためで、利便性の反面、加入者の自由な選択肢が制限されるというデメリットがあります。


🔍 銀行指定保険の特徴

  • プラン内容や補償範囲を自分で選びにくい

  • 付帯特約(地震保険・水害補償など)が自動付帯されることも

  • 他社よりも保険料が割高になる可能性がある

  • 保険会社を比較する余地が少ない


💡 具体的な実例(筆者の現場経験)

筆者が以前担当したお客様のケースでは、提携保険の10年契約が「自由選択の保険会社よりも約8万円高かった」事例がありました。銀行に確認したところ、「住宅ローンに組み込み可能なプランは提携会社限定」と説明されていました。

つまり、ローン払いの利便性を優先すると、割高な保険を選ばざるを得ない場合があるのです。




4-3. 途中で解約・変更しづらい

火災保険を住宅ローンに組み込んでしまうと、契約途中での保険変更・解約が難しくなる点も注意が必要です。

なぜなら、銀行は融資実行時に「火災保険証券」を担保書類として管理しているため、保険契約を途中で変更すると、融資契約との整合性が崩れる可能性があるからです。


⚠️ 変更・解約が難しい理由

  1. 保険契約を変更するたびに、金融機関へ再確認・再提出が必要

  2. 銀行指定の保険を外す場合、融資条件の変更が必要になるケースも

  3. 一括払いの立て替え金を返済しなければならない場合もある


💬 実際のトラブル例

「火災保険の補償内容を見直したい」と保険会社を変更したい施主が、銀行から『保険変更には融資契約の再手続きが必要です』と案内され、結局そのまま契約継続になったという例がありました。

このように、一度ローンに組み込んでしまうと、柔軟な保険見直しが難しくなる点は大きなデメリットです。




🔍 Q&A:デメリットに関するよくある質問


Q:金利がかかるって、どのくらい損するの?

A:一般的に火災保険料30万円を35年ローンに含めると、総支払額で約5〜9万円増加します。ただし、金利・返済期間・ボーナス払い有無によって異なります。


Q:銀行指定の火災保険は変えられない?

A:原則として可能ですが、ローン契約時点では制約があるケースが多いです。融資実行後に保険証券を差し替えるには銀行の承認が必要です。


Q:途中で保険を変更したいときは?

A:金融機関へ「火災保険変更申請」を提出し、承認後に新しい契約に切り替えます。ただし、銀行によっては認められない場合もあります。




💬 専門家コメント:後悔しないための判断基準


🔸 住宅ローン担当経験者のアドバイス

「火災保険を住宅ローンに含めると、確かに楽ですが“自由度”が犠牲になります。自分で補償内容や保険料を比較検討したい人は、現金払いのほうが後悔が少ないです。」

🔸 ファイナンシャルプランナーの意見

「火災保険をローンに含めると、家計簿上では見えにくくなります。保険を“住宅費の一部”として管理したい人には便利ですが、数年後の見直しを想定している人には不向きです。」



✅ まとめ:便利さの裏に“長期的コスト”と“制約”がある

火災保険を住宅ローンに組み込むのは、一時的な資金負担を減らす手段としては有効ですが、その裏には「金利負担」「選択制限」「解約制約」という3つの落とし穴があります。


🔸 デメリットまとめ表

デメリット

内容

注意ポイント

金利負担増

支払総額が増加

総額シミュレーション必須

保険選択制限

銀行指定プランになる

自由な比較が難しい

変更・解約制約

手続きが煩雑

途中変更に手数料発生も

💡 判断のコツ

「短期的な負担軽減」→ ローン払い「長期的な節約・自由度」→ 一括払い自分の家計計画・ライフステージに合わせて選ぶのが最も賢い判断です。



一括払いとの比較シミュレーション

5-1. 一括払い vs ローン払いの総支払額を比較

火災保険を住宅ローンで支払うか、一括で支払うか——もっとも判断しやすいのは、総支払額のシミュレーションです。

同じ保険料でも「金利がかかる」「返済期間が長い」という要素によって、支払総額は大きく変わります。


🔍 比較例:火災保険料30万円の場合(ローン期間35年)

支払方法

金利

総支払額

差額

特徴

一括払い

30万円

初期負担は大きいが、総額は最安

ローン払い

1.0%

約35万円

+5万円

金利分の上乗せあり

ローン払い

1.5%

約37万円

+7万円

銀行平均金利レベル

ローン払い

2.0%

約39万円

+9万円

変動金利上昇時はさらに増加

💬 まとめると:

  • 短期的に現金を温存したい人 → ローン払い

  • 長期的に総額を抑えたい人 → 一括払い

  • 支出のバランス重視 → 一部をローン、一部を現金払い

が最も現実的な判断軸となります。


💡 プロの視点

住宅購入の初期費用は「登記費用」「引越し代」「家具・家電」なども含めて100〜200万円かかるのが一般的です。火災保険料をローンに含めることで、現金流出を抑えつつ“家づくり初期の安定性”を保つ選択も賢明です。



5-2. 10年更新型と長期契約型の違い

火災保険には契約期間の違いがあります。一般的に、10年更新型と長期(最長10年)契約型が主流です。この契約期間の違いは、支払い方の選択にも大きく関わります。


🔸 契約期間の違い

契約タイプ

契約期間

特徴

支払方法との相性

10年更新型

10年ごとに更新

保険料が安いが、更新ごとに支払いが必要

ローン払いとは別途支払いになる

長期契約型

最長10年(複数年契約)

一括でまとめて支払い、保険料が割引される

ローン払いとの相性が良い

住宅ローンに組み込む場合は、10年以上の長期契約型が一般的です。なぜなら、10年更新型のように毎回現金で支払うタイプは、融資に組み込むことができないからです。

一方で、長期契約型は一括払いが基本で、割引率も高く、総額では現金一括払いの方が安くなる傾向にあります。


💬 注意点

  • 火災保険の最長契約期間は10年(2022年以降)

  • 住宅ローン期間(30〜35年)とは一致しないため、途中で更新が必要

  • 更新時は現金払いのみが原則




5-3. 年間保険料・返済総額の目安

火災保険料は、建物の構造・地域・補償範囲によって大きく異なります。以下は、2025年時点の一般的な目安です(※木造30坪・新築の場合の概算)。


🔹 保険料の相場(10年契約・地震保険なし)

建物構造

地域

一括払い

ローン払い総額(1.5%)

年間換算額

木造(省令準耐火)

広島県

約25万円

約30万円

約2.5〜3万円/年

鉄骨造

大阪府

約28万円

約33万円

約2.8〜3.3万円/年

RC造

東京23区

約20万円

約23万円

約2万円/年


🔹 地震保険を追加した場合(50%補償)

建物構造

一括払い

ローン払い(1.5%)

備考

木造(広島県)

約35万円

約41万円

地震リスク地域では必須

鉄骨造(大阪府)

約38万円

約44万円

保険期間10年

RC造(東京23区)

約30万円

約34万円

割引率高め

💡 シミュレーション結果から見える傾向

  • 一括払いは総額が安いが、初期負担が大きい

  • ローン払いは支払総額が増えるが、月々の家計への影響が少ない

  • 地震保険を加えると、ローン組み込みによる金利差がより顕著になる




🔍 Q&A:よくある疑問を解消


Q:火災保険料を一括で払った方が税金的に有利?

A:税制上の控除対象ではないため、支払い方法で税負担の差はありません。ただし、地震保険分は所得控除の対象となります。


Q:住宅ローン控除を受ける場合、保険料も含まれる?

A:いいえ、火災保険料は住宅ローン控除の対象外です。ローンに含めても「利息+元本のみ」が控除対象です。


Q:途中でローン払いから一括払いに変更できる?

A:契約後の変更は基本的に不可です。融資契約の再締結が必要となるため、慎重な判断が求められます。




📘 専門家コメント:損得より“計画性”で選ぶのが正解


🔸 住宅ローン担当者の意見

「火災保険の一括払いとローン払いは、“どちらが得”というより、“どちらが無理がないか”で判断すべきです。家計のキャッシュフローを維持できることが最優先です。」

🔸 FP(ファイナンシャルプランナー)の見解

「ローン払いは金利で損をするように見えますが、資金を残しておけることで“別の投資”や“緊急時の備え”に使えるのは大きな利点です。トータルの“家計戦略”として考えると、合理的な選択肢です。」



✅ まとめ:支払い方法は“タイミングと目的”で選ぶ

火災保険の支払い方法を決める際は、損得だけでなく家計全体の設計が重要です。


🔸 比較まとめ表

項目

一括払い

ローン払い

初期負担

大きい(20〜40万円)

少ない(実質0円)

総支払額

安い

高い(+5〜10万円)

手続き

別途契約が必要

銀行が代行可能

保険の自由度

高い(自由選択可)

低い(銀行指定あり)

キャッシュフロー

減る

維持しやすい

💬 アドバイス

「将来の更新費用も考え、10年後に再契約する資金を別途積み立てておく」のが理想です。住宅ローンで一時的に負担を減らす場合でも、更新時の支出を見越した設計が“安心の家計”を作ります。



火災保険の選び方と見直しポイント

6-1. 銀行指定ではなく自分で選ぶべき理由

住宅ローンに火災保険を組み込む場合、金融機関の「提携保険」に自動的に加入させられるケースが多くあります。しかし、銀行指定プランが必ずしも最適とは限りません。


🔹 銀行指定保険の特徴

項目

銀行指定プラン

自分で選ぶ場合

契約手続き

銀行が代行

自分で手続き

保険料

やや割高なことが多い

会社によって大きく差

補償内容

一定のテンプレート型

自由にカスタマイズ可能

特約

地震・水災・家財などが自動付帯されることも

必要な補償だけを選択可

銀行側が指定保険を勧めるのは、審査・手続きが簡略化されるためですが、その分「過剰な補償」や「不要な特約」が付くことがあります。


💬 専門家の意見

「提携保険は“楽”である反面、自由度が低く、10年総額で数万円以上の差が出ることもあります。自分で比較する時間を取るだけで、保険料を削減できるケースは多いです。」

🔸 自分で選ぶメリット

  • 必要な補償だけを選べるため 無駄な支払いを防げる

  • 複数社比較(損保ジャパン・東京海上日動・楽天損保など)で保険料が下がる

  • 契約期間・特約内容を自分のライフスタイルに合わせやすい




6-2. 補償範囲・免責・特約の見極め方

火災保険を選ぶ際に重要なのは、**「何を、どこまで補償するか」**です。補償が広ければ安心ですが、費用も上がります。ここでは、必要十分な補償を選ぶための考え方を解説します。


🔹 火災保険の基本補償

補償内容

主な対象

注意点

火災・落雷・破裂・爆発

建物・家財

基本補償。外せない。

風災・雪災・雹災

屋根・外壁

保険料が上がる傾向あり。

水災

床上浸水・土砂災害

地域によって必要度が異なる。

盗難・破損等

ドア・窓・ガラスなど

生活トラブル対応型。

地震保険

地震・噴火・津波

火災保険とセット契約のみ可。

🔹 特約選びのポイント

  • 水災補償は“地域性”で判断

    → 河川が近い・低地にある場合は必須。高台なら不要な場合も。

  • 家財補償は“共働き世帯”におすすめ

    → 家電や家具を守るため、建物補償だけでは不足しやすい。

  • 免責金額(自己負担)を上げると保険料が下がる

    → 「10万円免責」に設定すると年間数千円安くなることも。


💡 チェックリスト:補償内容を選ぶ前に確認すべき5項目

  1. 自宅の立地(洪水・土砂災害リスク)

  2. 建物の構造(木造/鉄骨造/RC造)

  3. 家財の総額(1000万円以上なら家財補償検討)

  4. 火災以外のリスク(風・雪・水害など)

  5. 地震保険の必要性(耐震等級やエリアで判断)


💬 現場体験

広島県沿岸部にお住まいの方で、「水災特約」を外した結果、令和5年の豪雨で床上浸水した際に保険が下りず、自己負担で300万円以上かかった例も。「過剰な補償」は不要ですが、「最低限の備え」は確保しましょう。



6-3. 住宅ローン控除・地震保険との関係

火災保険は住宅ローン契約に付随することが多いですが、税制優遇(住宅ローン控除)には含まれません。ただし、地震保険は「所得控除」の対象になるため、確定申告で節税できます。


🔹 控除の違いまとめ

項目

控除対象

控除額の目安

備考

住宅ローン控除

住宅ローンの利息・元本

最大400万円 (13年間)

火災保険料は含まれない

地震保険料控除

地震保険料

最大5万円 (所得税+住民税)

火災保険料と併用可能

💬 注意点

  • 銀行ローンに火災保険を含めても、「ローン控除の対象外」。

  • 地震保険料は支払い方法(ローン・一括)に関係なく、控除証明書を添付すればOK。


🔸 節税のポイント

  • 10年契約の場合、契約初年度に10年分まとめて控除される(年単位ではなく一括扱い)。

  • 年末調整で漏れやすいので、保険会社から届く控除証明書を必ず提出する。




🔍 Q&A:火災保険の選び方に関する疑問


Q:銀行指定の保険から自分で選び直すことは可能?

A:可能ですが、ローン契約時に再提出が必要な場合があります。 融資実行後であれば「保険証券差し替え」で対応できるケースもあります。


Q:火災保険と地震保険は必ずセット?

A:地震保険は任意ですが、火災保険だけでは地震・津波被害に対応できません。 耐震等級2以下の住宅では、地震保険の加入が推奨されます。


Q:火災保険は途中で見直してもいい?

A:もちろん可能です。保険会社を変える場合は「旧契約を解約 → 新契約を開始」。 重複期間がないように注意してください。




📘 専門家コメント:自分に合った保険を選ぶ3つのコツ


🔸 住宅FPのアドバイス

住宅ローンに組み込む場合でも、「指定以外の見積もり」を取ること。保険料だけでなく、補償内容と“再調達価格”(建て直し費用)が十分か確認すること。

🔸 保険代理店経験者の意見

補償を削るのではなく、“自分に不要な特約”を外すこと。例えば「破損・汚損特約」は子どものいない家庭では不要なことが多い。

🔸 建築士の視点

火災保険を軽視してはいけません。設計段階で素材・断熱・屋根構造を工夫することで、保険料が下がるケースもあります。「省令準耐火構造」認定を取るだけで、年間数千円〜1万円安くなることも。



✅ まとめ:火災保険は「住宅ローンに含める」より「自分で選ぶ」方が自由度が高い

火災保険を住宅ローンに含めることは、手間の少なさという点で魅力があります。しかし、保険料・補償内容・見直しの自由度を考えると、自分で保険を選んだ方が総合的にメリットが大きいケースがほとんどです。


🔸 選び方まとめ

  • 銀行指定ではなく「自分で比較」する

  • 水災・地震・家財補償は必要性で判断

  • 長期契約時は補償内容を固定化しすぎない

  • 定期的に見直して時代のリスク(自然災害・気候変動)に対応する


💬 プロのひとこと

火災保険は“掛け捨て”ではなく、“家を守る再投資”です。「どこにお金をかけ、どこを削るか」を明確にして、ライフスタイルに合った最適な補償設計を行いましょう。



まとめ|初期費用を抑えたいならローン払い、総額重視なら一括払い

7-1. 火災保険と住宅ローンの関係を再確認

火災保険は、住宅ローン契約において必須条件に近い存在です。銀行としても、融資した住宅を担保として保護するため、火災保険の加入を求めます。

ただし、「どう支払うか(ローンに含めるか、一括で払うか)」は、借主が自由に選択できるケースが増えています。


🔍 選択の自由が広がる背景

  • 2020年代以降、保険会社のオンライン契約化が進み、銀行指定以外でもスムーズに手続きできるようになった。

  • 金融庁の指導により、銀行の「特定保険への誘導」が緩和された。

  • FP(ファイナンシャルプランナー)や住宅相談サービスの普及で、一般消費者も複数社比較が可能になった。


💬 住宅ローン実務者の意見

「10年前までは“銀行指定保険が当たり前”でしたが、いまは“自分で選ぶ人”が3割以上に増えています。特にオンライン見積もりを活用する人が多くなりました。」



7-2. ローン払いと一括払いの“どちらが得か”を整理

ここで改めて、火災保険料の支払い方法別メリット・デメリットを整理します。


🔹 支払い方法比較表

項目

ローン払い

一括払い

初期負担

小さい(実質0円)

大きい(20〜40万円)

総支払額

高い(+5〜10万円)

安い

金利影響

あり(住宅ローン金利が適用)

なし

手続き

銀行が一括対応

自分で契約が必要

自由度

低い(銀行指定プランが多い)

高い(補償内容を選べる)

保険更新

銀行経由でやや複雑

自由に見直せる

おすすめタイプ

初期費用を抑えたい人

長期的に節約したい人

💬 判断のポイント

  • 「今」お金を温存したい人 → ローン払い

  • 「総額コスト」を抑えたい人 → 一括払い

  • 「柔軟な補償設計」を重視する人 → 一括払い+自分で保険選定




7-3. ケース別おすすめ判断シミュレーション

実際の生活ステージ別に、どの支払い方法が合っているかを整理します。


🏠 ケース①:住宅購入直後で貯金を温存したい夫婦

  • 頭金や引越し費用で現金が減っている

  • 初期費用を抑えたい

    ➡ ローン払いを選択

    → 金利負担はあるが、資金流出を防げる。

    → 10年後の更新時に、自由な保険に切り替えを検討。


🏡 ケース②:安定収入があり、資金に余裕がある世帯

  • ボーナスや預貯金でまとまった現金がある

  • 長期的なコスト削減を重視したい

    ➡ 一括払いを選択

    → 割引率が高く、総支払額が最も安い。

    → 保険内容も自由に設定可能。


🏘 ケース③:築10年の家をリフォームしたタイミング

  • 火災保険を見直したい

  • 補償内容を最新のリスク(台風・水害)に対応させたい

    ➡ 新規一括契約+地震保険セット

    → 銀行指定よりも広い補償で家を守ることが可能。




7-4. 「住宅ローン+火災保険」の落とし穴を回避する

火災保険を住宅ローンに含める場合、意外な落とし穴も存在します。


🔹 よくあるトラブル例

  1. 保険証券が銀行に預けられ、内容確認できないまま更新時期を逃した

  2. 補償対象を誤解しており、水害・風災が対象外だった

  3. 10年後の更新時、提携保険料が大幅に上がっていた

  4. ローン完済後に保険を切り替えた際、契約書が見つからなかった


🔸 回避するための3つの対策

  • 契約時に保険証券のコピーを必ず保管

  • 更新・契約内容を5年ごとにチェック

  • 金融機関に依頼する場合でも、保険会社名・補償範囲・免責額を確認


💬 FPのコメント

「火災保険は“ローン付帯”という感覚で軽視されがちですが、実際には“家の資産を守る最後の砦”です。契約時だけでなく、更新時に再確認することが最大のリスク対策です。」



7-5. プロが教える「後悔しない選び方の鉄則」

火災保険の支払い方法を選ぶ際は、“目先の安さ”より“将来の安心”を優先することが大切です。


🔹 判断の鉄則3か条

  1. 金利の影響を数字で把握すること

    → 「30万円 × 1.5% × 35年=+約7万円」。

  2. 銀行提携プランの補償内容をチェックすること

    → 水災・地震・破損特約が自動付帯か要確認。

  3. 10年ごとに見直しの機会を設けること

    → 気候変動・災害頻発に合わせた補償調整を。




🔸 専門家コメント(まとめ)


🔸 住宅営業経験者の視点

「火災保険は住宅購入後に“後回し”にされがちですが、契約前に見積もり比較をすれば、5万円〜10万円の削減は普通に可能です。」

🔸 損害保険プランナーの視点

「補償を削るのではなく、“不要な重複”を避けることが節約の第一歩です。例えば、自動車保険やクレジットカード特典と補償内容が重なっている場合は、特約を外すべきです。」



✅ 結論:家計の状況に合わせた柔軟な選択を

火災保険の支払い方法に“正解”はありません。重要なのは、「自分たちの資金計画・価値観に合った選択」をすること。


🔸 最終まとめ表

観点

ローン払い

一括払い

メリット

初期費用ゼロ/手続き簡単

総額が安い/補償を自由に選べる

デメリット

金利負担増/変更制約あり

初期費用が重い/一括支払いが必要

向いている人

資金を残したい・若年層

長期的に節約・安定収入のある人

注意点

銀行指定保険を鵜呑みにしない

更新時に再見積もりを取る

💬 総評(著者コメント)

火災保険は“ローンのオマケ”ではありません。家を守る最後の保険であり、支払い方法ひとつで総コストも変わります。「今の家計」と「将来の見直し」、その両方を見据えて、賢い選択を。



出典名/媒体

内容の概要

「住宅ローンに火災保険の組み込みは必須?新築戸建て購入時の注意点」

住宅ローン利用時に火災保険加入が求められる理由、融資条件としての保険の重要性を説明。(fire.bang.co.jp)

「住宅ローン申込に火災保険加入は必須!?知っておきたい3つのこと」

ローン申込にあたっての火災保険の必要性、契約内容や支払い方法、加入の注意点について詳述。(jihoken.co.jp)

「住宅ローン契約時に火災保険は必須?加入時や完済後の注意」

火災保険の更新・完済後の継続の必要性、引き渡し日までの準備について説明。(ソニー損保)

「住宅ローンを利用する場合、火災保険料もローンに組み込める諸費用の一つ」

火災保険料をローンに含めることができる旨、その他諸費用との関係も網羅。(mitsuikaihatsu.co.jp)

「火災保険を住宅ローンに組み込む場合のポイント」

金融機関の要件、保険金の評価額、質権設定など、実務的な注意点を解説。(SBIの火災保険比較)

「住宅ローン契約の際は火災保険加入が融資の条件になる理由」

なぜ金融機関が加入を求めるか、担保価値の保護・リスク管理の観点から説明。(損保相談ガイド)

「住宅ローンと火災保険の契約条件・保険料の相場と選び方」(大手銀行のFAQ等)

火災保険の相場、契約のタイミング、補償内容の基本、保険加入の考え方。(みずほ銀行)


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